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80年代ウォール街の売れっ子ブローカーがホームレスに

80年代ウォール街の売れっ子ブローカーがホームレスに

Posted August. 13, 2015 07:29,   

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「金を動かす株式ブローカーが気を引き締めて暮らすには、麻薬と売春婦に近づかないことだ」

2013年に公開された人気俳優レオナルド・ディカプリオ主演のハリウッド映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」に登場する台詞だ。無一文の20代の青年が1990年代初頭、ウォール街の貪欲な株式ブローカーとして活躍して富豪になるが、セックスと麻薬パーティーに明け暮れ、証券詐欺やマネーロンダリング容疑で逮捕されて没落するというあらすじだ。22ヵ月間の監獄生活を終え、今は作家として活躍する実存の人物、ジョーダン・ベルフォート氏(53)の回想録を映画化した実録ドラマだ。

ベルフォート氏とともに一時ウォール街を牛耳った株式ブローカーのウィリアム・キング氏(52)が最近、米ニューヨーク・マンハッタンでホームレスに転落したと、ニューヨークポストが11日(現地時間)付で報じた。ニューヨーク警察共済会(SBA)は最近、ホームレス問題に対する社会の警戒心を高めるために写真を撮ってインターネットに公開しているが、その中に「真っ昼間に路上でピザの箱の上で寝ているキング氏」の姿もあった。同紙は、「キング氏の母親と妹のクリスティーン氏(45)が一目で気づき、新聞社とSBAに連絡してきた」と伝えた。

ニューヨーク出身のキング氏は、ウォール街の最高の株式ブローカーの1人だった。東部の名門私立大学、ニューヨーク大学(NYU)を中退したキング氏は、株式ブローカー試験で上位2%内に入った。フランス語やデンマーク語など5ヵ国語を操る。ニューヨークポストは、「キング氏は1980、90年代、ウォール街で働き、マンハッタンの高級マンションで暮らし、BMWに乗っていた」と伝えた。しかし、映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のように酒と麻薬に溺れた。シングルマザーと結婚してフロリダで暮らしたが、長くは続かず破局を迎えた。妹がプロデューサーをしているテレビ局に就職したが、酒に酔って出勤したため解雇されたこともあった。

クリスティーン氏は、「兄は幼い頃から望むものは何でも手に入れることができ、不自由なく育った。その兄が私の家に身を寄せ、私の財布からお金を盗んで麻薬に溺れて過ごした」と語った。クリスティーン氏が「しっかりして」と責めると、キング氏は家を出て行った。今年の1月のことだ。

クリスティーン氏は11日、キング氏の写真入りのビラを作って、ニューヨーク警察と共にキング氏を捜すためにマンハッタンに向かった。クリスティーン氏は、「兄を救うために地球の果てでも行く」と話した。

ベルフォート氏はニューヨークポストとのインタビューで、「キング氏のことは覚えている。麻薬は人間を破壊する。(私も麻薬中毒者だった時は)オフィスの窓からエイリアンが入ってくると思うほどおかしくなっていた」と話した。そして、「私も立ち直らなかったなら、公園のベンチで寝るホームレスになっていただろう。家族がキング氏を必ず捜し出し、復活の道を歩んでほしい」と付け加えた。



bookum90@donga.com