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「親ばか」のガーファンクルとマクファーリン

「親ばか」のガーファンクルとマクファーリン

Posted February. 16, 2015 07:22,   

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トラヴィス・カールトン、ノース・ウェスト、マディソン・マクファーリン、ボビー・クリスティーナ・ブラウン、ジェームズ・ガーファンクル…。

聞き慣れない名前だが共通点がある。有名歌手の子どもだ。ジャズギターリストのラリー・カールトン、米国人ラッパーのカニエ・ウェスト、歌手ボビー・マクファーリン、ホイットニー・ヒューストン、アート・ガーファンクルの子どもだ。

14日夜、ソウル蚕室(チャムシル)で行われたガーファンクルのコンサートのハイライトは、「明日に架ける橋」ではなかった。公演中盤、ガーファンクルは興奮した声で、「びっくりするゲストを紹介する」と言った。「まだ世に知られていない世界最高の歌手、私の息子。アーサー・ジュニア(アート・ガーファンクル2世)!」

彼の息子のジェームズ(25)が登場すると、客席が驚いた。父親とそっくりで歌もうまい。「ジュニア」と父親が顔を近づけて一つのマイクで「Let It Be Me」をデュエットする姿はすばらしかった。公演会場を出て、評論家のMは、「アート・ガーファンクルもあの(息子)年齢の頃はあんな声で歌ったんだろう。その頃に公演を直接見ることができず残念だ」と話した。

最近、韓国公演のために来韓したスターは、たいてい子どもを舞台に同伴させる。ラリー・カールトンは、息子のトラヴィスにベースギターの演奏を任せ、来月10、11日に来韓するボビー・マクファーリンは、娘のマディソンをバックグラウンド・ヴォーカルに迎える。皆、息子や娘を自慢する。一方、先日、薬物中毒で昏睡状態になったボビー・クリスティーナ・ブラウンの姿は、母親(ホイットニー・ヒューストン・1963〜2012)の悲劇を思い出させる。

最近、切ない父性が込められた歌がある。カニエ・ウェストが発表した「オンリーワン」だ。昨年結婚したモデル、キム・カーダシアンとの間に生まれた娘、ノース・ウェストのために作った曲だ。亡くなった祖母(ウェストの母親)が息子、ウェストの口を借りて、天国から孫娘「ノリ」に伝える愛の言葉が歌詞だ。ポール・マッカートニーが鍵盤の演奏とコーラスを、「マルコヴィッチの穴」、「her/世界でひとつの彼女」のスパイク・ジョーンズ監督がミュージックビデオを演出した。伝説の「ビートル」と名監督を起用したが、歌と映像は意外に単純だ。「娘の話に美辞麗句が必要だろうか」と言わんばかりに。

曲の最後のマッカートニーの即興演奏は子守歌のようにうっとりとした気持ちにさせる。毎年続く世界ツアー中でも娘のベアトリスと1年の半分を共に過ごすことを約束したマッカートニーも「親ばか」だ。世の中は父性、母性が溢れている。

去る前に何を残すことができるだろうかと悩む昨今。私の夢は不朽の名曲をひとつ残すことだった。息子(son)と歌(song)は似ている。作ってみようか、目を閉じて…。