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爪をはがし鉄パイプで殴打…シリア内戦で子どもへの人権侵害が深刻

爪をはがし鉄パイプで殴打…シリア内戦で子どもへの人権侵害が深刻

Posted February. 07, 2014 03:52,   

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昨年10月、シリア難民が収容されたヨルダンのザータリ難民キャンプの取材現場で会ったアドゥナン・アメド君(16)の目は恐怖でおびえていた。シリア南部ダルアー地域から避難したアメド君は東亜(トンア)日報とのインタビューで、「シリア内の多くの学校が閉鎖され、監獄に変わった」と話した。

学校には反政府軍に加担した大人だけでなく、4〜10才の子どもも閉じ込められた。武装した政府軍は、子どもたちの手を縛って空中にぶら下げ、綱や鉄パイプで殴った。政府軍は少年兵と疑われる子どもたちの手足の爪をはがした。電気ショックを与えて虐待もした。アメド君は、「子どもたちの耳を切った後、手配中の親が見ることができるよう路上に縛るのを目撃した」と打ち明けた。

アメド君の証言は、国連が4日に公開したシリア内戦での児童に対する初の人権実態報告書でも確認された。国連は、内戦が始まった2011年3月から昨年11月15日までに政府軍が子どもに対して行った拉致、拘禁、殴打、拷問、性的暴行、人間盾の活用、少年兵強制動員などの人権侵害事例を収集して公開した。

レイラ・ゼルーギ国連事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)の名前で作成された報告書には、言葉で表現しがたい残虐な方法で子どもを虐待した実態が暴露された。政府軍は、子どもたちに反政府軍に関与した親や親戚の所在を言うよう強要し、太い鉄製の綱やムチ、棒で殴った。女児だけでなく男児も性的暴行を受け、電気ショックで子どもたちの性器を拷問した。眠らせなかったり、手足の爪をはがしてタバコの火で焼き、独房に監禁した。政府軍は学校を閉鎖し、児童の教育機会を剥奪しただけでなく、国際社会の人道的支援も受けることができないようにしている。

シリア内戦が勃発して2年間、子どもの人権侵害は主に政府軍によって行われた。しかし、昨年下半期からは、反政府軍による人権侵害も増えていることが分かった。西欧の支援を受ける自由シリア軍(FSA)とシリアのクルド族は、難民の子どもたちを銃弾が飛んでくる戦闘地域で人間盾にしていることが明らかになった。教育や就職の機会がまったくない子どもたちに圧力をかけて反政府軍に加担させているのだ。

反政府軍が子どもを殺害した事実も明らかになった。国連は昨年4月、14才の少年がアルカイダと関係のある反政府軍が撃った銃弾で死亡したと報告した。シリア政府は、反政府軍が少なくとも130人の子どもを殺害したと主張した。国連は、シリア内戦で約10万人が死亡し、このうち約1万人が子どもと推定している。

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、国連報告書で「シリアの内戦で子どもたちが耐えてきた苦痛は到底語ることも受け入れることもできない水準だ」とし、「シリア政府軍と反政府軍のいずれも子どもに対する人権侵害行為を止め、民間人地域でのテロ、空襲、化学兵器の使用など無差別な攻撃を終わらせなければならない」と強調した。