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仮想通貨はなぜ資金洗浄に悪用されるのか?

仮想通貨はなぜ資金洗浄に悪用されるのか?

Posted June. 10, 2013 07:47,   

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●仮想通貨とは

先の記事のように、中央銀行のような基盤システムを持たず、P2P(ピアツーピア)ベースで取引が行われるビットコイン(Bitcoin)という仮想通貨が、大規模の資金洗浄に利用されていることから、仮想通貨に注目が集まっています。

またグローバルな金融危機以来、先進各国が通貨を発行する量的緩和政策を繰り広げてから、通貨価値が下がることへの懸念が強まると、実物資産に取って代わる安全資産として仮想通貨が注目を集めたこともあります。

仮想通貨とは、電子通貨の一種です。電子通貨は集積回路(IC)チップが内臓されたプラスチックカードタイプと、コンピューターなどに情報の形で残っているネットワークタイプに分かれます。仮想通貨は、まさにネットワークタイプの電子通貨のことを言います。

ビットコインの他に、アマゾンコインやフェイスブック・クレジットなどが代表的なもので、韓国ではサイワールドのドトリやカカオトークのチョコなどが仮想通過の一種に当たります。ここでは、ビットコインのように実物通過とすぐ交換できる、換金性のある仮想通貨を中心に説明します。

●仮想通貨のメリットとデメリット

経済学で言う通貨は、交換手段、価値の尺度、価値貯蔵手段の3つの機能を持っています。仮想通貨は、そうした機能面でリアルマネーに比べて優れています。

まず、交換手段としての仮想通貨は、通貨発行に伴う生産コストが全くかからず、振り替えコストなど取引に伴う費用を大幅に削減できます。価値尺度手段の機能から見ても、コンピューターが自動で計算してくれるため、使い易いです。コンピューターのハードディスクに保存されていて保管に伴う費用もかからなければ、盗難や紛失の恐れもないため、価値貯蔵手段の機能も抜群です。この他、電子商取引の活性化やプアリバーシーの保護にも有用な手段になります。

しかし、このようなメリットを超える様々な副作用もあります。一番の問題は、ビットコインの事例のように、誰と取引したのか追跡が不可能であるため、麻薬取引や賭博、裏金作りのための資金洗浄に悪用される恐れがあることです。匿名性のため、課税に困難が生じ、脱税の手段に利用されることも考えられます。仮想通貨と各国のリアルマネー間で交換する際のレートを決める公式のメカニズムがないため、為替レートの不安定化を招く危険性も存在します。

このため、米国では仮想通貨を取引する会社を支払い決済会社に指定し、金融当局に取引関連情報と資金洗浄防止計画の提出を義務付ける案を検討しています。欧州中央銀行(ECB)も昨年末にまとめた報告書「仮想通貨概要」の中で、まだ小規模ではあるが、今後金融の不安定化や支払い決済システムへの脅威など5つの理由を挙げ、中央銀行の信頼性を悪化させる恐れがあると警告しています。

●仮想通貨vsリアルマネー

だとすれば、リアルマネーは仮想通貨にどのくらい影響を受けるでしょうか。古典経済学で通貨流通の公式で有名なアービング・フィッシャーの貨幣数量方程式(quantity equation)の例を挙げても、仮想通貨の使用の増加に伴うリアルマネーの需要の減少は避けられそうにありません。この方程式は、通貨量と貨幣流通速度は反比例の関係にあることを示すものです。

反面、仮想通貨を含めた民間の電子通貨がリアルマネーを完全に代替する可能性は小さいように見えます。国際通貨基金(IMF)は2004年に「電子通貨および金融に関する6つのパズル」と題した報告書で、民間の電子通貨が成功するためには、法定のリアルマネーとの交換性が完璧に確保されなければならないと指摘しています。また、民間の電子通貨の発行者は、貸出業務が扱えないため、金融機関の貸出需要すなわちリアルマネーの需要は常に存在するとの見方を示しています。このため、電子通貨は、リアルマネーを部分的に代替する水準に止まるだろうと予測しています。

●仮想通貨の未来

しかし、仮想通貨が私たちのリアルの生活に、どんどん深くまで浸透しているのも事実です。人類の歴史における貨幣の変遷を見ると、仮想通貨がいつかは重要通貨の地位を得る日が来るのではと思われます。原始時代に物々交換のために塩、貝、毛皮などが通貨の役割を果たしましたが、文明時代になってからは金、銀などが通用されるようになりました。そして、今の手形や紙幣のように、商品としての内在価値はないが、法律によって価値を保障する信用貨幣を使うようになったのです。

とくに、金本位制のブレンでトンウッズ体制の終焉で、紙の通貨だったドルが全世界の機軸通貨になったように、世界的に通用される仮想通貨が登場する場合、ドルを代替するか、少なくとも同等の地位を得る日が来るかもしれません。その面で、フェイスブックやアマゾン、グーグルなど世界各国に顧客を確保している企業が、競争的に発表している仮想通貨が、なぜか気になってきます。