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[社説]2人目の首相候補の鄭烘原氏、今度は大丈夫か

[社説]2人目の首相候補の鄭烘原氏、今度は大丈夫か

Posted February. 09, 2013 08:51,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領が鄭烘原(チョン・ホンウォン)前大韓法律救助公団理事長を首相候補に指名すると、多くの人の最初の反応は「今度は大丈夫か」だった。当初、特に問題がなさそうだった金容俊(キム・ヨンジュン)首相候補が不動産投機と2人の息子の兵役免除疑惑で辞退したため、今回も安心できない。朴次期大統領も新しい首相候補を探し、道徳性に主眼を置き、事前検証も徹底的にしたというが、鄭候補が報道機関と国会の検証関門を無事に通過できると断言できない。鄭候補の蓄財過程や一人息子が椎間板ヘルニアで兵役免除を受けた経緯をはじめ、高級公職者として備えるべき道徳性に欠点がないのか、徹底的に検証しなければならない。

鄭候補は責任首相制度に対する考えを問う記者団の質問に、「(大統領を)しっかりと正しく支えることが責任首相ではないか」と答えた。実際のところ、大統領責任制国家で責任首相という概念そのものがナンセンスかもしれない。大統領に多くの権限が集中する弊害を少しでも減らそうという趣旨で、前回の大統領選で首相に権限と共に責任も委任する責任首相制度の必要性が提起された。朴次期大統領も責任首相制と責任長官制を約束したため、首相の権限を増やす方向に進むだろう。

鄭候補の経歴から見て、法務部長官の器かもしれないが、首相の器なのか首をかしげる人もいる。鄭候補はほとんど法曹界だけで働いてきた。中央選管委常任委員とセヌリ党公職者候補推薦委員長を務めてしばらく道がそれただけだ。首相は、複雑多岐にわたる国政全般を統轄しなければならない。時には大統領に進言し、苦言を呈することができなければならない。経歴だけで判断するわけにはいかないが、鄭候補が果たして首相として資質と能力があるのか、国会人事聴聞会で検証する必要がある。

朴次期大統領は、鄭候補の指名によって、法曹出身を好み、共に働いた人を重用する人事スタイルを見せた。法治と原則、信頼を重視すると見ることもできるが、人選の人材プールが狭小なのではないかという批判も出ている。大統領に対する評価は、何よりも人事が大きな部分を占める。今までの人事では、方式と内容いずれも高得点ではなかった。道徳性の検証は容易ではないだろうが、長官候補の人選ではもう少し幅広い人事スタイルを示さなければならない。

旧正月の連休後に17省庁の長官候補リストを発表するとしても、国会人事聴聞会の日程を考慮すれば、朴次期大統領が就任と同時に新政府をスタートさせるには時間がない。李明博(イ・ミョンバク)政府発足時は、組閣発表が遅れたうえ、人事聴聞会の遅延、候補の相次ぐ辞退で、3月31日になって閣僚任命手続きが終わった。国政の空白を最小化するために、朴次期大統領は人選と事前検証に慎重を期さなければならない。野党も検証は十分にすべきだが、人事聴聞の手続きをできる限り早める協力を惜しんではならない。