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[オピニオン]無窮花大勲章

Posted January. 12, 2013 06:43,   

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賞は本来、事後に与えられる反対給付だ。功績や善行、実力、能力、労苦などに対する肯定的な評価が賞によって具体化される。功績、善行、実力を発揮しろと事前に賞を与えることはない。与える目的と理由も明らかでなければならない。賞が本来の価値を持つための最小限の原則だ。鄭道傳(チョン・ドジョン)は『三峯集』で、「賞罰は個人の感情に従ってはならず、必ず公的なもの(事実に)則らなければならず、国家の安危と社会的価値の実現のために賞が罰の対概念として奨励されなければならない」と言った。ところで、韓国の最高勲章とされる無窮花大勲章は、長くこのような原則とは距離があった。

◆無窮花大勲章は、大統領とその配偶者が受ける勲章だ。友好国の前・現職の元帥とその配偶者も授与されるが論外としよう。問題は、現職大統領とその配偶者がこの勲章を受ける方式だ。金大中(キム・デジュン)元大統領の時までは、就任と同時に勲章が授与された。大統領が勲章をつけて就任式を行った。新任の大統領が1日も任務をしていないのに、叙勲法上「大韓民国に功労が明確な者」に与えるとなっている勲章を受けることは本末転倒だ。大統領選挙で戦って勝ったことを祝うという意味なら分からないでもない。

◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領がこの慣例を破ったことは良かった。盧前大統領は就任前、「就任式の時よりも5年間の功績と労苦に対して国民から受ける意味で退任時に受けるのが妥当だ」と述べた。そして退任直前に勲章を受けた。しかし、退任前の大統領が自らの功績を祝い、勲章授与を決定することで、本人が本人に勲章を与える格好になり、これもまたおかしなことに変わりなかった。世間の目も厳しかった。そのためか、盧前大統領と同じ境遇に置かれた李明博(イ・ミョンバク)大統領は悩んでいるようだ。「セルフ(self)勲章授与」をすることも問題だが、ほかに適切な方法もない。

◆退任する大統領に対する評価は、人によって異なる可能性がある。しかし、任期末の人気と関係なく、国政最高責任者として5年間昼夜なく働いた労苦と犠牲に対して相応の礼を尽くすことは国民の道理だ。そのような点で、無窮花大勲章の授与方式を変えるのはどうか。新任大統領が就任式の時に国民に代わって退任大統領の首に勲章をかけて苦労を称える方法だ。そうすれば、勲章授与の趣旨にも合い、見栄えもいいだろう。時代的テーマである国民統合にもプラスになるだろう。朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領が決心さえすれば、今回からできない理由はない。

李進寧(イ・ジンヨン)論説委員 jinnyong@donga.com