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北朝鮮の申さん家族「拉致」当たらず政府対応にジレンマ

北朝鮮の申さん家族「拉致」当たらず政府対応にジレンマ

Posted May. 10, 2012 07:29,   

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政府は、「統営(トンヨン)の娘」申淑子(シン・スクジャ)さん問題に対する政府当局レベルの公開の介入を躊躇っている。他の北朝鮮による拉致被害者家族との公平性問題が指摘されかねない上、申さん家族の場合、法的地位が曖昧な状態にあるからだ。

政府当局者は9日、「今年1月、北朝鮮側に離散家族の再会を提案する際、申さん問題を含めた人道問題も解決するための対話も提案している」とし、「だが、北朝鮮が対話を提案した通知書も受け取ろうとしていないため、政府としては手立てがない状態だ」と明らかにした。これには、申さん家族が、夫の呉吉男(オ・ギルナム)さんの主導で自発的に北朝鮮入りし、呉さんだけが単身で脱北したため、法的地位問題が複雑になったことが背景にある。

申さんと二人の娘は昨年2月、「戦後拉致被害者」に登録された。政府は、「軍事停戦に関する協定締結後の拉致被害者への補償および支援に関する法律」にも基づいて、戦後拉致被害者として517人を管理しているが、申さん母娘も追加されたのだ。

一方、夫の呉さんが「戦後拉致被害者の補償および支援審議委員会」に出した慰労金支給申請は却下された。「申請人の呉氏は申氏母娘の北朝鮮入りと抑留に原因を提供したため、被害慰労金の支給対象に当たらない」というのが理由だった。

このため、政府は、これまで北朝鮮に対して申さん母娘の送還を正式に要求していない。一部で「申さん母娘がなぜ拉致被害者なのか。単なる離散家族ではないか」と指摘する声も出ている状況下で、政府が申さん問題の解決に積極的に出る場合、他の拉致被害者家族との公平性問題が提起されるからだ。

政府は、2000年の1回目の南北首脳会談後、直接間接的に拉致被害者120人の生死を確認した。このうち18家族は再会を果たした。だが、申さん家族は、あまりにも有名だったうえ北朝鮮が「二人の娘が再開を拒否している」と主張しているため、同じような方法を取るのは難しい。

申さん母娘が韓国国籍を放棄し、韓国への送還を要求できる根拠がなくなっている可能性を指摘する声もある。呉さんは、妻と長女は韓国国籍でドイツ領住権を取っており、次女は無期限のドイツ滞在権をもらっていると主張している。しかし政府関係者は、「申さん家族がドイツに帰化したという説もあり、多角的に確認を進めているが、当事者に会えない状態なので確認が容易でない」と話した。

このため政府は、当面は前面に出ないで、民間団体の北朝鮮反人道犯罪撤廃国際連帯(ICNK)が国際機関を通じて、申さんの死亡に関する具体的な証拠の確保や遺体の送還、第三国での父娘の再会が実現するよう圧力をかける方向で支援することに主力する方針だ。



shcho@donga.com