Go to contents

[社説]恨みを晴らすための政権獲得はいけない

[社説]恨みを晴らすための政権獲得はいけない

Posted March. 03, 2012 06:42,   

한국어

大邱(テグ)を訪れた民主統合党の孫鶴圭(ソン・ハクキュ)元常任顧問は、「私たちの党から復讐の政治がなくならなければならない。復讐の思いで政権を取ろうとしてはならない」と述べた。ある聴衆が、「孫顧問も韓明淑(ハン・ミョンスク)代表のように強い復讐の思いがあるのか」と尋ねると、このような返事が返えってきた。韓代表をはじめ党内の新主流に浮上した親盧(親盧武鉉)勢力を迂回的に批判した発言とみえる。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で首相を務めた韓代表は、「李明博(イ・ミョンバク)政権を審判することに私の全てを捧げる」と述べてきた。親盧の中心の文盛瑾(ムン・ソングン)最高委員も、「李明博政権にやられたことをやり返す」と語っている。親盧勢力は、「盧武鉉前大統領の死が現政権が煽った検察の政治的レトリックから始まった」という認識を持っている。

盧前大統領は、朴淵次(パク・ヨンチャ)裏金事件について、「私の家(権良淑夫人を指す)で頼み、受け取って使った」と述べた。文在寅(ムン・ジェイン)盧武鉉財団理事長も09年6月、あるインタビューで、「権夫人が後で(子どもたちの)家を購入するためのものだったということを知り、(大統領が)衝撃を受けた」と話した。権夫人に渡した不正な金の実体を盧前大統領や文理事長が事実上、認めた発言と見ることができる。

民主党は親盧勢力が独走し、「コード公認」論議に包まれている。慶尚道(キョンサンド)地域で公認が確定した40人のうち半分が親盧の人だ。高齢であったり複数回当選の議員であっても、旧ヨルリン・ウリ党出身が旧民主党出身より待遇がよかった。金大中(キム・デジュン)政府で大統領秘書室長を務めた韓光玉(ハン・グァンオク)元議員は最近、民主党を離党し、「民主党の公認は親盧の饗宴場だ。恨みを晴らす政治はいけない」と語った。親盧勢力の独走が傲慢に映っているという警告だ。

民主党は1月15日の全党大会を経て、セヌリ党の支持率を抜いた。しかし、最近の一部の世論調査で、セヌリ党に逆転された。有権者は、現政権の国政失敗を批判しながらも、野党の能力と資格を厳密に問う。民主党が自己刷新を回避し、李大統領の審判だけを叫んだからといって、国民は票を与えないだろう。最近、親盧勢力には、盧政権当時の国政の失敗と第17代大統領選挙で530万票差で敗北した「廃族」としての謙虚な自己反省が見られない。彼らが二大選挙でいずれも勝利する場合、国政がどの方向に流れるのか心配される。恨みを晴らすことにしがみつく政党は授権能力を疑われざるを得ない。