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「地球最強ゴルファーが死んだ」 米ESPNが金総書記死亡を皮肉る

「地球最強ゴルファーが死んだ」 米ESPNが金総書記死亡を皮肉る

Posted December. 22, 2011 08:18,   

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テレポーテーションを使ったお爺さんは落ち葉に乗って鴨緑江(アプロッガン)を渡った。父は初めて出たゴルフラウンドでホールインワンを11度した。息子は3歳の頃から銃を持ち、射撃で命中した。北朝鮮がこれまで明らかにした金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)、金正恩(キム・ジョンウン)の荒唐無稽な運動スキルだ。

3代にわたる金氏一家の驚くべき運動感覚は金日成主席から始まる。1974年12月26日、朝鮮中央放送の報道によると、金主席はテレポーテーションを駆使し、枯れ葉一枚で大河を渡った。北朝鮮人民学校用の国語教科書には金主席が「白頭山(ペクドゥサン)と満洲でテレポーテーションを使い、日帝をひどい目に合わせた」と書かれている。「金日成将軍は雲に乗ってきて、悪い奴を叱る」というとんだ内容まで書かれている。

19日死亡した金正日総書記は万能スポーツマンと呼ばれてもおかしくない。米国スポーツ専門ケーブルチャンネルのESPNが北朝鮮放送を引用した報道によると、金総書記は1994年平壌ゴルフ場(パー72、7700ヤード)で最初で最後のゴルフをした。スコアは38アンダー34打。普通の人は一生を通じて1度あるかないかのホールインワンを11回もした。米プロゴルフ(PGA)ツアー18ホール最低打記録は59打だ。通算メジャー最多優勝(18度)に輝く「ゴールデン・ベア」ジャック・二クラス(米国)が一生を通じて記録したホールインワンが20回ぐらいだ。ESPNは19日、ホームページを通じて「世界で最も偉大なゴルファが死亡した」と皮肉った。

梨花(イファ)女子大学社会体育学科のウォン・ヒョンジュン教授(SBSゴルフ解説委員)は、「パー4ホールの全長が5メートルだったら可能だ。正式コースでは絶対あり得ない」と言い切った。

米ヤフースポーツは、金正日が初めてやったボーリングで300点満点を記録し、10年南アフリカ共和国ワールドカップ(W杯)サッカーでは当時北朝鮮代表チーム監督に作戦と選手の動きまで指示したと報道した。

権力を承継した金正恩・労働党中央軍事委副委員長も多方面で優れた運動スキルを持っているという。彼の主種目は射撃とバスケットボールだ。北朝鮮が09年作成して配布した「青年隊長・金正恩同志に対する偉大性資料」には「青年隊長同志は既に3歳の時から銃を手に持ち命中射撃をなさった」と書かれている。資料によると、金正恩は09年5月、自動小銃を射撃したが、1秒に3発を撃ち100メートル離れた電灯とその後ろのボトルを一気に命中させた。また、標的に銃を20発撃って、全て10点の丸の中に当てたという。イ・ビョンジュン射撃国家代表候補選手監督は、「単発で撃って100メートル外の電灯を命中させるのは可能だ。20発撃って10点に当てるのも可能だ。しかし、自動小銃で1秒間に3発撃って電灯3つに当てるのは人間の能力では不可能だ」と話した。

金正恩が父親と同様バスケットボールマニアであることは有名だ。彼は米プロバスケットボールの熱狂的ファンで、シカゴ・ブルスで活躍したトニー・クーコッチ、LAレイカーズのコービー・ブライアントと共に写真も撮ったという。スイス留学時代、金正恩の級友だったスイス人のズマオ・ミカエロは、「金正恩にとってバスケットボールは世界の全部だった」と語ったこともある。

金正恩は「喜び組」もスポーツが好きな女性を中心に選んだという。北朝鮮戦略情報サービスセンター(NKSIS)によると、金正恩は喜び組90人を選抜したが、この時「どのスポーツが好きか」を聞いたという。美女警護員10余人は人民保安省テコンドー特設班から特別採用されたという。

スポーツに熱狂的な関心を示しつつ、偶像化の手段に活用した北朝鮮の世襲鉄拳統治の中でも、北朝鮮スポーツの国際競争力は長い低迷期から脱せずにいる。深刻な経済難で選手育成と投資がまともに行われるはずがない。普通の国際大会の出場はなかなか期待し難い現実の中で、「井戸の中の蛙」に転落した。北朝鮮は1990年北京アジア大会で総合4位につけて以来、アジアトップ10にも入れず、06年ドーハ大会で16位、10年広州大会で12位に止まった。

北朝鮮は1996年、独自のバスケットボールルールを作った。当時、金正日総書記は、迫力と興味を強調してバスケットボールルールを変えた。3点シュートをクリーンシュートか、6.70メートルラインの外で投げたボールが入った場合は4点にした。ハーフラインを越えてゴールを成功させたら5点、フリースロー失敗時に1点減点のペナルティを適用した。1999年には劇的な逆転勝負を誘導するため、試合終了2秒前からの得点は全て8点に認めるようルールを変えたりもした。スポーツ用語も「主体式」表記法を使うため、国際共用語を使う韓国とは違いを見せる。たとえば、ボクシングのジャブを「トクトクチギ」、KO勝を「完全倒し」と言う。バスケットボールのリバウンドは「跳ね返ったボール取り」、ダンクシュートは「差し入れ」だ。結局、北朝鮮スポーツのマイウェイは孤立化と衰落を加速化した。



kjs0123@donga.com djc@donga.com