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空港鉄道の線路作業員が列車にひかれて死亡

空港鉄道の線路作業員が列車にひかれて死亡

Posted December. 10, 2011 05:33,   

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安全不感症がまたも大きな惨事をもたらした。

9日午前0時30分、コレイル空港鉄道桂陽(ケヤン)駅から黔岩(コムアム)駅方向1.2キロ地点で仁川(インチョン)国際空港鉄道列車(3157号)が線路凍結防止作業中だった作業員8人を覆った。ペク・インギさん(55)ら5人がその場で死亡し、イ・ヨンフンさん(39)が大怪我をして病院で治療を受けている。事故地点から10〜20メートル離れたところで作業していた2人は幸い列車を避けた。

●浮かび上がる安全不感症

今度の事故は安全守則の無視から始まった。警察とコレイル空港鉄道(株)によると、作業員らは同日、終電が終着駅に到着する25分前の0時25分頃、事故地点に入って作業をした。安全を保障するため、終電が終着駅である黔岩駅に到着した後の午前0時50分以後、作業を始められるという規定を無視したもの。

仁川桂陽警察署の関係者は、「作業員8人が同日午前0時50分から午前4時まで線路凍結防止作業を行うように承認を受けたが、承認された時間より先に進路に進入したものと見られる」と話した。事故現場にいた別の作業員は、警察に「急に寒くなったため、作業を早く終わらせようと、予定より早く線路に入った」と話した。

作業員を統制する総合管制室も安全不感症に陥っていた。作業員は線路へ進入する前に必ず管制室の承認を受けなければならないが、これを省略したにも関わらず、管制室は何ら措置を取らなかった。8人の作業員が決まった作業時間を守らず線路に入っても、作業員の動線さえ把握できなかった。

コレイル空港鉄道側は、「空港鉄道総合管制室から無線を通じて承認をもらって、線路に入らなければならないが、このような手続きが守られなかった」と言って、問題があったことを認めた。仁川桂陽警察署は9日午前、ブリーフィングで「作業員8人が管制室に線路進入事実を知らせないまま、桂陽駅近くのくぐり戸をかぎで開けて入り、線路に進入した」とし、「当時安全管理監督の責任者も作業現場に同行しなかったことが分かった」と説明した。

事故当時、現場へ最も先に出動した仁川桂陽消防署の救急隊員は、「事故現場にツルハシやハンマーなどの作業道具が散らかっていて、死亡した作業員は身元の確認が難しいほど血まみれになっていた」と話した。

●列車はどうして避けられなかったか

作業員は事故地点で線路凍破予防作業をするため、殆ど線路にうつぶせた姿勢で作業に当たっていた。空港鉄道側は線路が凍結するのを防ぐため、線路の下に排水システムを設置する作業を7日から続けてきた。

警察の関係者は、「冬になって寒くなると、線路を通る地盤が上昇して土をくみ上げて、砂利を入れる作業をうつぶせて行うので、事故を出した列車の機関士が作業員を見られなかったらしい」と話した。作業員は夜間作業に欠かせない蛍光色の作業着など、最小限の保護装具もつけていなかったという。

3157号の機関士、キム某さん(39)は、警察の調査で「事故地点80メートルの前方で作業者を発見して急ブレーキをかけたが、もう間に合わない状況だった」と供述した。事故地点で時速80キロで走っていた列車は急ブレーキをかけたが、200メートルも通り過ぎてやっと停車した。

事故現場のすぐ隣へ仁川国際空港高速道路が通る地形的特性も作業員が列車を適時に避けられなかった原因だったと見る分析もある。時速100キロ以上で速く疾走する自動車が起こす騒音や振動のため、列車が走ってくるのを感知できなかった可能性が高いということ。

ここに空港鉄道列車が低騷音に設計されて他の一般列車と比較して運行騒音が小さいのも、作業員が列車を避けられなかった理由の一つと、空港鉄道の関係者は話した。

警察は、事故関係者の供述などを土台に事故経緯を調べた後、空港鉄道など関連者らに安全管理の責任を問う方針だ。



run-juno@donga.com