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[社説]民主党の自閉政治家を叱咤する宋永吉氏と盧武鉉氏

[社説]民主党の自閉政治家を叱咤する宋永吉氏と盧武鉉氏

Posted November. 19, 2011 03:27,   

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民主党所属の宋永吉(ソン・ヨンギル)仁川(インチョン)市長は、「民主党が民主党政権で推進された韓米自由貿易協定(FTA)を拒否する言い訳を探したり、他の条件をつけるやり方はだめだ」と指摘した。同党所属の安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道(チュンチョンナムド)知事も、「政権が変わったからといって違う立場を取ってはいけない。(韓米FTAは)開放と通商政策に関する論争であって、善と悪の論争ではない」と話した。同党所属の2人の自治体首長の発言は、投資家・国家訴訟制(ISD)条項を問題視して事実上、韓米FTA反対の党方針を決めた党執行部を真っ向から批判したものだ。

同党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)最高委員は、2人の自治体長の批判に対し「残念だ。若い自治体首長らは韓米FTAの本質を見抜かなければならない」と反論した。韓米FTAを日本に大韓帝国の国権を渡した乙巳(ウルサ)条約(第二次韓日協約)と同一視するのことが本質を見抜く認識だと言っているのか。鄭氏は、さらにISD条項の廃棄条件が受け入れられなければ、韓米FTA批准を決死阻止することを誓約した連判状を回し、46人の議員から署名をもらった。必要なら物理的衝突も厭わないという話だ。同党の孫鶴圭(ソン・ハクギュ)代表もこのような強硬は雰囲気に便乗している。ハンナラ党の採決強行を誘導して「ナルチギ(抜き打ちの強行採決)」に追い込もうとする卑怯な戦術だ。

孫代表や鄭氏ら党執行部は、韓米FTA反対を中心にした野党陣営の統合にだけ力を入れている。ISD再々交渉云々は数多い言い訳の一つに過ぎない。かつては韓米FTAを賛成していながら、ここに来て180度態度を変えた孫代表と鄭氏は、常識と理性の声に聞く耳を持たず、「自閉」政治家の道を歩いているようだ。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領は、在任中も退任後も韓米FTAに反発する進歩左派陣営に向って、「開放問題に関連して進歩主義者の主張が事実と証明されたものはない」「FTAを甚だしくては売国と言っているが、イデオロギーではなく、食べていく問題だ」と批判した。今聞いても説得力のある話だ。金大中(キム・デジュン)元大統領も韓米FTAを支持した。民主党は2人の元大統領の遺志を受け継ぐとして、遺影を党代表室などにかけていた。党執行部が宋市長と盧前大統領の発言が間違っていると考えているなら、まずは、今早速党本部にかけてある2人の元大統領の遺影を降ろすべきだ。

民主党はこの頃、政党支持率がハンナラ党より低い。ハンナラ党に背を向けた国民が民主党にも冷淡なのは合理性とは程遠いごり押しと無責任性のためだ。民主党の執行部と硬派らは、政治に対する国民の不信をさらに深めている。