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[社説]全教組の教師が書いた教科書、父兄は歓迎するか

[社説]全教組の教師が書いた教科書、父兄は歓迎するか

Posted April. 27, 2011 08:48,   

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左寄り論議を呼んでいる高校の「韓国史」教科書執筆陣の中に、全国教職員労働組合(全教組)加入の教師をはじめ左寄りとされる教師や教授が半数近く含まれている。趙甲濟(チョ・ガプチェ)ドットコムは、6冊の教科書の執筆者37人を分析した結果、全教組の教師など左寄りの執筆者が46%、17人と集計されたと明らかにした。昨年、検定手続きを終え、今年から使用されている新しい教科書は、以前の教科書より訂正された点が多いと言われるが、依然として左寄りから脱していないという批判を受けている。左寄りの教科書は、大韓民国を「失敗した歴史」の観点で眺め、北朝鮮政権に対しては友好的な見方ということだ。

市民団体も、「韓国史」教科書に対して、本格的に問題提起をする動きを見せている。28日、「韓国史」教科書に対する報告会を行う市民団体・国民行動本部は、「ミレ・エン・カルチャー・グループと天才教育の高校『韓国史』教科書には、大韓民国政府を独裁と表現した回数が21回あったが、北朝鮮政権に対しては、独裁と書いたのは5回だった」と指摘した。教育科学技術部(教科部)が先週、来年の新入生から「韓国史」を必須科目に指定すると発表すると、彼らは「誤った内容をまず正した後、韓国史を必須に指定するのが正しい順序だ」とし、準備のない必須科目化に反対している。

教科部は、「韓国史必須化」を急いではならない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代、高校「韓国近現代史」の教科書が反大韓民国的な見解で波紋を呼んだのに続き、今回、新しい教科書も、同じ論議に包まれているため、新しい教科書に対して総合的な検証が必要だ。検証には、韓国史専攻学者のほかに、西洋史、東洋史、政治史、経済史などの様々な分野の専門家が参加してこそ、客観的で深層的な分析が可能だ。韓国近現代史には、政治、経済、社会、文化の各分野が複合的にかみ合っているためだ。

検定教科書の体制と記述内容を提示する「歴史教科書執筆の基準」を大幅に強化する必要がある。現行の執筆基準は、李明博(イ・ミョンバク)政府になって作成されたが、左寄りの教科書が出続けるのは、この基準にも問題があることを物語っている。将来世代に正しい国家観とバランスの取れた歴史認識を植え付けることは、重要な時代の責務だ。全教組の教師が書いた教科書の内容を指摘し、父兄に「あなたの子どもにこのような内容を教えてもいいのか」と意見を聞いてみる必要がある。韓国史の必須化は、正しい教科書が整った後に実施しても遅くない。