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韓国軍が射程1500キロの巡航ミサイル開発、北朝鮮全域が射程内に

韓国軍が射程1500キロの巡航ミサイル開発、北朝鮮全域が射程内に

Posted July. 19, 2010 06:37,   

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韓国軍と国防科学研究所(ADD)が、射程1500キロメートルに及ぶ国産巡航ミサイルを開発し、近くこれを実戦配備するという。このため、北朝鮮全地域への精密攻撃能力が大きく向上するものとみえる。韓国は、米国、ロシア、イスラエルに続き、世界4番目に射程1500キロメートル以上の巡航ミサイルの開発国となった。

韓国軍関係者は18日、「国防科学研究所が08年から射程1500キロメートルの地対地巡航ミサイル『玄武3C』の開発に着手し、量産に成功した。これは、弾道ミサイルの射程が制限されている現状を補完するために、巡航ミサイルの開発に力を入れてきた結果だ」と明らかにした。

この関係者は、「年内に中部前線に実戦配備する予定だ。戦争発生初期に、北朝鮮の主要軍事施設を精密攻撃できるようになり、効果的な戦争抑制手段になるものと期待する」と話した。韓国は01年に加盟したミサイル技術管理レジーム(MTCR)や同時期の米国とのミサイル再協議によって、弾道ミサイルの開発が射程300キロメートル以内に制限されている。

●北朝鮮全域の精密攻撃が可能

軍関係者は、「開発された巡航ミサイルは、射程が伸びただけでなく、精密攻撃の能力が大きく向上したのが特徴だ。巡航ミサイルは、戦争発生初期に敵の主要軍事施設だけを集中攻撃する戦略兵器だ」と話した。実戦配備されているという射程1000キロメートルの「玄武3B」がすでに北朝鮮の全域をカバーしているが、精密度では今回開発された「玄武3C」が優れているという。

中部前線の誘導弾司令部と近隣基地に配備される「玄武3C」は、北朝鮮の両江道嶺底里(ヤンガンド・ヨンジョリ)、咸鏡南道虚川郡上南里(ハムギョンナムド・ホチョングン・サンナムリ)、慈江道龍林郡(チャガンド・ヨンリムグン)などの地下に建設されたノドンやスカッドミサイル基地だけでなく、核施設まで精密攻撃の射程圏にとらえている。

戦闘機を利用して北朝鮮の領空に進入することなく、望む戦略施設を攻撃できるという点で、北朝鮮の対空防御網を無力化する効果を上げるものとみえる。地上50〜100メートルの高度を維持して飛行する巡航ミサイルの特性上、数発を同時に発射すれば、蜂の巣のような防御網であってもすべてを迎撃することは難しいというのが、軍事専門家たちの説明だ。

●射程制限の壁を越えた

韓国政府は、70年代に米国とミサイル交渉を行った結果、弾道ミサイルの射程は180キロメートル、弾頭重量は500キログラム以内に開発を制限することで合意した。その後、政府は米国にミサイル再協議を地道に求め、01年、金大中(キム・デジュン)政権下で、MTCR加盟とともに弾道ミサイルの射程を300キロメートルに増やした。

しかし、咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンプクト・ファデグン・ムスダンリ)など、北朝鮮軍の主要長距離ミサイル発射基地までの距離は300キロメートル以上で、有事の際に直接攻撃が不可能だった。

これを補完するために、軍はミサイル指針の制約を受けない巡航ミサイルの開発に力を入れた。巡航ミサイルは、弾頭重量が500キログラムを越えなければ、射程に関係なく開発することができるためだ。

その結果、射程500キロメートルの「玄武3A」、射程1000キロメートルの「玄武3B」巡航ミサイルが相次いで開発されて実戦配備され、今回、射程と精度を上げた射程1500キロメートルの「玄武3C」の開発に成功した。「玄武3C」は、精度が落ちる北朝鮮のスカッド系ミサイルとは違って、ターゲットに1〜2メートル誤差で命中することができる。



mhpark@donga.com