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[オピニオン]ハシナ首相と朴正熙

Posted May. 18, 2010 04:42,   

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1964年12月、西ドイツを訪問した朴正熙(パク・チョンヒ)大統領夫妻は、ルール炭鉱地帯のハムボルン鉱山を訪れた。当時、西ドイツには、地元の人が大変だと忌避する鉱夫や看護師として働くため、韓国人男女3500人余りがいた。大学を卒業したが仕事がなく、履歴書に学歴を書き、黒い練炭を手でさわった荒れた手で面接をし、西ドイツ行きの飛行機に乗った人も多かった。当時の韓国は、1人当たりの国民所得が100ドルにも及ばず、世界で最も貧しい国の一つだった。

◆陸英修(ユク・ヨンス)大統領夫人が、「故郷はどこ・・・」と聞くと、看護師らは異国生活の悲しみがこみ上げ、泣き出した。国歌斉唱の時は、鉱夫と看護師、大統領夫妻と随行員、随行記者がみな泣いた。朴大統領は、涙の中で行われた激励演説で、準備していた原稿を見ずに話し出した。「母国の家族や故郷を思い、辛いことが多いだろうが、皆自分が何のために、この遠い異国の地に来たことを肝に銘じ、祖国の名誉を担って一生懸命働きましょう。たとえ、私たちの生前に成し遂げることができなくても、子孫のために繁栄の基盤を築きましょう」。

◆鉱夫と看護師は、「故郷に帰りたい」「私たちはいつか良い暮らしができますか」と叫んだ。鉱夫らは、朴大統領に同行したリュブケ西ドイツ大統領に礼をし、「韓国を助けて下さい。私たちが一生懸命します。どんな事でもします」と訴えた。リュブケ大統領も深い感動を受け、韓国への経済支援を約束した。

◆訪韓中のバングラデシュのハシナ首相が、韓国で働くバングラデシュ労働者に会い、激励したという報道を見て、46年前、故国の大統領に会って泣いた鉱夫と看護師のことが思い出された。「みなさんが働いて送金した外貨が、経済発展に大いに貢献している。感謝する」というハシナ首相の言葉も他人事ではない。1人当たりの所得が574ドルの貧しい国だが、市場親和的な経済政策で、徐々に成果を上げているバングラデシュの跳躍を期待する。わずか数十年前の悲惨な貧困を知らない韓国の若い世代も、大韓民国が歩んできた経済発展の険しい道のりと、このために前世代が流した血と汗と涙を忘れてはならない。

権純活(クォン・スンファル)論説委員shkwon@donga.com