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[社説]「無理強い」で、法と原則をねじ曲げた龍山惨事妥結

[社説]「無理強い」で、法と原則をねじ曲げた龍山惨事妥結

Posted December. 31, 2009 09:08,   

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今年1月20日に発生した龍山(ヨンサン)惨事の補償交渉が、事件発生から345日経ち成立した。ソウル市と宗教界の仲裁で、「龍山惨事汎国民対策委員会」と交渉を続けていた龍山4区域再開発組合が、死者5人の葬儀費用と遺族慰労金、借家人の補償金を渡し、葬儀を来年1月9日に行うことで合意した。補償金は約35億ウォンと推定される。両者は合意したが、補償金の金額は公開しなかった。それだけ後ろめたい合意ということだ。

経緯はともかく、長い間の一つの悩みの種が、年を越さずに解決したことは幸いなことだ。事件の関連団体も歓迎するムードだ。政府とソウル市も、地方自治選挙が実施される来年まで解決を先送りにすることができず、急いだ印象を与える。しかし、このような形で妥協するなら、なぜ1年も引っぱったのか。今回の交渉妥結は、「無理強い」が法と原則に勝つケースを一つ与えた。

龍山惨事は、再開発対象の建物の屋上で多量の火炎瓶とシンナーを積み、行った不法占拠を警察が鎮圧する際、警察官1人と占拠者5人が死亡した事件だ。火炎瓶は殺傷武器だ。都心のど真中で、殺傷武器で戦争をするかのように警察に抵抗し、大惨事を招いた人々に補償する国が、韓国以外にあるのだろうか。

対策委と撤去民団体は、警察の過剰鎮圧が惨事の原因だとして葬儀も行わず、遺体を人質に政府の謝罪と責任者の処罰、補償を要求した。このような行為のため、補償金が多くなったかも知れないが、死者に対する礼儀ではない。今回の補償合意で、亡くなった人は数億ウォンの補償を受け、生きた人は懲役刑となるアイロニーが起こった。

10月の龍山惨事1審判決で、火災の原因は警察に向かって占拠者が火炎瓶を投げたことにあり、起訴された占拠者7人に懲役5、6年の重刑が言い渡された。1審の判決は、「自分たちの主張を貫徹するために、公務執行の警察官に危険物質をかけ、火炎瓶を投げたことは、国家の法秩序の根本を蹂躙する行為であり、法治主義国家では容認されない」と明らかにした。撤去民団体と被告人は、「国民虐殺」という主張までしたが、事件前後の過程を見れば、ごり押しの煽動にすぎない。

政府が、直接補償金を渡すわけではないが、不法行為と長期間の占拠、事件の政治化が、最終的に目的を達成したのだ。韓国社会がこのような形で、果たして法と原則を正しく築くことができるのか、深刻に考える必要がある。