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[社説]「北朝鮮が核兵器を使うのは韓国だけだ」

[社説]「北朝鮮が核兵器を使うのは韓国だけだ」

Posted October. 25, 2006 07:06,   

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米国海軍分析センターのマイケル・マックデビッド戦略問題研究所長は、東亜(トンア)日報とのインタビューで、「北朝鮮の核武装で実際に脅威を受ける国は、韓国のほかにない」と述べた。マックデビッド所長は、「北朝鮮が、核兵器をミサイルに装着する程に小型化するには、さらに数年かかるだろう。現段階で、北朝鮮の爆撃機やトラックに積むレベルの核兵器を使用できるのは韓国だけだ」と述べた。

核権威者であるマックデビッド所長の分析は、北朝鮮核に対する現政権の認識がどれほど現実とかけ離れているかを示している。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領からして、「北朝鮮の核開発は先制攻撃用ではなく、防衛用だ」(5月29日郷軍指導部招請懇談会)「安保不感症も困るが、安保敏感症も危険だ」(10月9日韓日首脳会談後の記者会見)と述べている。さらに、「北朝鮮核問題もうまく管理すれば、災い転じて福となり得る」(10月18日平昌冬季オリンピック誘致推進報告大会)とも述べた。

いくら核盲だとしても、北朝鮮が米国と日本を叩くために核を開発したのではないことだけは分かる。南北の国力の差を一気に埋めるために始めたのが核開発であり、それが遂に爆撃機に積んで投下できる程度になったなら、その対象は韓国のほかにない。

にもかかわらず現政権の人々は、「北朝鮮の核は米国を狙ったもの」と述べた。北朝鮮の核実験が米国の責任という認識を露骨に表しもした。ニューズウィーク誌の最新号が、李鍾奭(イ・ジョンソク)統一部長官と宋旻淳(ソン・ミンスン)大統領統一外交安保政策室長を名指しして、「金正日(キム・ジョンイル)より、ワシントンのネオコン(新保守主義者)を非難している」と報じたことも無理ではない。このような政権に生命と財産を預けた4800万の国民の境遇が心配になる。

今からでも考えを変えなければならない。有事の際、米国が核の傘を提供するという保証はない。堅固な韓米軍事同盟がなければ、北朝鮮の核の脅威に屈服し、奴隷になるほかない。韓米連合司令部の解体と戦時作戦統制権の返還は、「同盟の弱体化」、「抑止力の弱体化」という誤った信号を北朝鮮に送る恐れがある。マックデビッド所長が、「核盲」も同然の現政権に与える苦言である。