チャンピオンの拳は怖かった。
ボクシング元世界チャンピオンの崔龍洙(チェ・ヨンス、34)が、立技打撃格闘技K−1デビュー戦でKO勝利をおさめた。
崔龍洙は16日、ソウル奨忠(チャンチュン)体育館で開かれた「K−1ファイティング・ネットワーク・カン・ソウル大会」スーパーファイトゲームで、スウェーデンのムエタイ・チャンピオンのドリトン・ラーマをKOで制圧した。試合開始後42秒間に、3回のダウンを奪った。
崔龍洙は1995年12月、世界ボクシング協会(WBA)スーパーフェザー級チャンピオンとなって以後、1998年まで、7回タイトル防衛に成功した世界的なファイター。03年1月、引退後、事業に失敗したため、生計を立てるためトラック運転手をするなど、試練もあった。
しかし、「カムバックしたファイター」崔龍洙は、3年あまりの空白が信じられないくらい強いパンチを見せてくれた。
第1ラウンドが始まるやいなや、強力な左右連打でラーマのボディとわき腹を攻撃し、7秒に初ダウンを奪った。続いて、早い左右ストレートとフックを的中させ、ラーマは再び倒れた。やっと起き上がったラーマは、崔龍洙の相次ぐパンチに、結局、試合を放棄した。
崔龍洙は、「K−1サイドが、デビュー戦なのであまりにも弱い相手と対決させたようだ。田舍にいる母に感謝する。もう一度ファイターとしてチャンスをつかんだのだから、次の試合ではもっといい姿を見せる」と話した。
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