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中国が棄権せずに賛成したが 安保理決議案Q&A

中国が棄権せずに賛成したが 安保理決議案Q&A

Posted July. 17, 2006 03:49,   

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国連安全保障理事会が16日に採択した対北朝鮮制裁決議案は、国際社会が声をひとつにして北朝鮮のミサイル発射問題に深刻な憂慮を表明したという点で、今後の影響が注目される。

今回の決議案は、これまで北朝鮮に友好的だった中国が決議案採決に棄権せず賛成したことで、北朝鮮に相当な負担を与えるものとみられる。中国は98年、北朝鮮が「テポドン1」を発射した際、安保理決議案の採択に反対した。

今回の決議案は、今後の北朝鮮の対応しだいで、国際社会が北朝鮮への制裁水位を高める基盤を提供している。決議案の詳しい内容を問答形式で解説する。

——日本が7日に提出した決議案と安保理が採択した今回の決議案の違いは何か。

「軍事措置が可能な『国連憲章7章』への言及が削除され、北朝鮮のミサイル発射行為が、『国際平和と安全への脅威』という表現も削除された。また、本文条項の中で拘束力のある『決定する(decides)』という表現が、『要求する(demands)』『要請する(requires)』というと表現に変わった」

——では、今回の決議案が北朝鮮に伝えるメッセージがかなり弱まったのか。

「そうではない。ひとまず15ヵ国の安保理理事国が満場一致で決議案の採択に賛成した。また、安保理が93年に北朝鮮に対して核拡散禁止条約(NPT)復帰を求めた決議案と比べて、内容が強力だ」

——国連憲章7章への言及が削除された今回の決議案は、法的拘束力がないのか。

「そう考えることはできない。安保理が韓国戦争当時に採択した決議案は、国連憲章7章が抜けていたが、拘束力のある決議案だと認められた。各国が今回の決議案をどのように履行するかがカギだ」

——今回の決議案によって、国連加盟国が北朝鮮に対して軍事措置を取ることができるのか。

「軍事措置が可能な国連憲章7章を援用する言及が削除され、決議案本文に『武力使用』を規定した条項がないため、軍事措置はできない」

——では、今後軍事措置による北朝鮮制裁は不可能か。

「そうとも言えない。国連安保理が国連憲章7章および無力使用を規定した条項を盛り込んだ新たな決議案を採択すれば可能だ。もし北朝鮮が、今後ミサイルの追加発射や核実験を行った場合、安保理はこのような決議案の採択を推進する可能性が非常に高い」

——今回の決議案の中で、北朝鮮を直接制裁できる条項はどれか。

「北朝鮮のミサイルまたは大量破壊兵器(WMD)の関連物資、資材、商品、技術の輸出および輸入を規制する3項と4項だ。特に4項で、北朝鮮がミサイルとWMDの関連輸出によって得る金融資産の移転を阻止できるようになった」

——決議案によって、韓国が取れる制裁は何か。

「戦略物資の北朝鮮流入を統制することだ。韓国はすでにこれを施行しており、政府は、戦略物資の統制をさらに強化することを明らかにした」

——韓国政府は、さらに他の措置を取る方針か。

「16日現在、戦略物資の統制の他に北朝鮮を除く5者協議を推進すること以外に、可視的に表われていない。北朝鮮を強く圧迫しようとする米国と日本、これに反対する中国とロシアの間で仲裁し、北朝鮮を刺激しないというのが、韓国政府の基本的な立場だ」

——3項と4項によって、すべての国連加盟国が北朝鮮に制裁することができるのか。

「そうではない。3項と4項にはそれぞれ『自国の法令によって、国際法にかなうように』という但し書がある。国内法が、他国のミサイルやWMDに関連して制裁を制限するか、関連規定がない場合、該当国家は制裁ができないか、制裁する必要がない。また、WMD生産に必要な戦略物資の輸出防止のためのワッセナー協約などの国際規約に加入していない場合も同様だ」

——安保理の決議案論議の過程で、北朝鮮はどのような動きを見せたか。

「いかなる活動もしなかったというのが政府の説明だ。当初は、安保理常任理事国として決議案への拒否権を持つ中国を信じ、黙っていた可能性がある。中国が決議案採択に方針を変えた後は、『誰も信じられない』と考え、決議案自体を無視する構えで、何の対応もしなかったという分析もある」



gun43@donga.com jyw11@donga.com