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北朝鮮は中露に手を差し出し、日米は接近…韓国は北ばかり見ているのか

北朝鮮は中露に手を差し出し、日米は接近…韓国は北ばかり見ているのか

Posted April. 20, 2019 08:18,   

Updated April. 20, 2019 08:18

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長とロシアのプーチン大統領が今月末に首脳会談を行うと、ロシアのクレムリン宮が発表した。両首脳の初の対面であり、露朝首脳会談は2011年以来8年ぶり。会談は24、25日、ウラジオストクで開かれるものとみえる。会談の議題は、北朝鮮に対する各種支援とロシアに滞在している北朝鮮労働者約1万人の送還問題になる見通しだ。北朝鮮の主要な外貨稼ぎである北朝鮮労働者が国連安保理の決議により年末までに全員帰国することになれば、北朝鮮経済が揺らぐ恐れがある。国連の制裁に否定的な立場であるロシアは、毎月約4千トンの石油を北朝鮮に供給してきた。

2月のハノイでの米朝首脳会談の決裂後、金正恩氏がロシアに手を差し出した背景には、米主導の制裁協力戦線を無力化するという意図がある。ロシアをバックに「新しい道」を模索するということだ。金正恩氏は、中国の習近平国家主席にも親善メッセージを送った。中露と社会主義連帯を通じて国際制裁を切り抜け、対米交渉のテコにする戦略と分析される。

露朝首脳会談が迫ると、米国務省のスティーブ・ビーガン北朝鮮特別代表は直ちにモスクワを訪れ、制裁協力を要請した。しかし、文在寅(ムン・ジェイン)政府は他の国のことのように見ており、米国とは非核化解決法をめぐって歩調が乱れている。その間に日米同盟は進化しており、対照的だ。米国は最新鋭F-35ステルス戦闘機の設計機密情報などを日本に提供することを提案したという。日本にこのような特恵を提供するのを見ると、韓米同盟と大いに変化した日米同盟の現住所がうかがえる。トランプ氏と安倍信三首相は6月までに少なくとも3回も会う予定だ。

北東アジアで激しい外交戦が繰り広げられているが、文在寅政府はただ南北経済協力にだけしがみつき、迂迴路を模索している。米国の朝野では、韓米同盟を憂慮する声が大きくなっており、日本とは最悪の関係だ。韓米同盟の傷が深ければ、軍事安保以外に経済など他の領域まで影響が及ぶ恐れがある。北朝鮮が中露と密着する状況で、韓米同盟の隙を見せてはならない。油断すれば激しい外交戦から「韓国はずし」が再演されかねない。