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MIT学生たちが「ファンドの帝王」の寄付に反対、その訳とは

MIT学生たちが「ファンドの帝王」の寄付に反対、その訳とは

Posted February. 21, 2019 08:22,   

Updated February. 21, 2019 08:22

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米マサチューセッツ工科大学(MIT)が、「私募ファンドの帝王」、ブラックストーン・グループの最高経営責任者(CEO)で会長のスティーブン・シュワルツマン氏が支援する人工知能(AI)研究の大学の設立をめぐって問題を抱えている。シュワルツマン氏が人権侵害論議に包まれているサウジアラビアの王室と事業を進めているという理由で一部の学生が強く反発している。

MITの在学生、卒業生、教授ら20人は最近、大学新聞「テク(Tech)」に掲載した文で、「大学当局は『MITスティーブン・A・シュワルツマン・カレッジ・オブ・コンピューティング』の設立計画を中止せよ。ヘンリー・キッシンジャー元国務長官を設立祝賀式の演説者として招待することも中止せよ」と求めた。彼らは、MITの学生に「26~28日に開かれるカレッジ設立祝賀式をボイコットしよう」と呼びかけた。

学生たちは、シュワルツマン氏がトランプ米大統領の経済顧問を務めているだけでなく、サウジアラビア王家と様々な事業を進めていることを指摘する。さらに、昨年、カリフォルニア州で低所得層賃貸住宅事業に関する住民投票が行われた時、シュワルツマン氏がこれに反対するロビー活動をしたことも問題視している。キッシンジャー氏は、ベトナム戦争でカンボジアとラオスに不法爆撃を加える命令を下して多くの人命被害を出すなど、戦争を終わらせるどころか戦争を拡大させたという理由で反対している。

しかし、MITのマーティン・シュミット教務局長は、「学問が政治に縛られてはならない。シュワルツマン・カレッジは、AIの研究を主導する歴史的な瞬間を提供するだろう」と述べ、設立を強行する考えを明らかにした。


鄭美京 mickey@donga.com