Go to contents

政略結婚

Posted February. 21, 2019 08:22,   

Updated February. 21, 2019 08:22

한국어

風刺とユーモアは、社会現象を洞察する目があるときに可能だ。ウィリアム・ホガースは、18世紀の英国の最高の風刺画家だった。彼は道徳的テーマに、彼ならではのユーモアを混ぜて表現することに長けていた。この絵は、当時の英上流階級の不道徳な結婚世相を風刺した。

絵は、お金が必要な没落寸前の伯爵と、身分の成り上がりを夢見る中人階級の商人が子供たちの結婚契約を交わすシーンを描写している。テーブルの右側に座った伯爵は左手で系譜を指し、自分の家がどれほどすごいかを誇示しており、向かいに座った商人は、眼鏡をかけて契約書をきめ細かく目を通している。ブローカーは、商人が準備してきた娘の持参金と契約書を伯爵に渡しており、テーブルの上には金貨がいっぱい積まれている。

いざ結婚当事者である新郎と新婦は、互いに全く関心がないように見える。青いコートを着た新郎は自己陶酔に陥ったように、花嫁ではなく、鏡の中の自分だけを見ており、花嫁は後で情夫になる弁護士シルバートンの言葉だけを聞いている。家の中を飾る高価な絵と豪華な装飾、窓の外に見える工事が中断された高級邸宅が、伯爵の破産理由をそれとなく知らせる。この結婚で商人は上流層になる夢をかなえ、伯爵は緊急な財政問題が解決されることを願っただろう。

二人は結婚後、どうなったのだろうか?結論から言えば、結婚と同時に夫婦は急速に破局の道を辿る。新郎は放蕩生活で梅毒にかかり、花嫁と弁護士の不倫を目撃する中、ナイフで刺されて死亡する。結局弁護士も、殺人罪で死刑にされ、途方に暮れた花嫁も毒を飲んで自殺する。絵は、当時の上流階級社会の不道徳性を厳しく風刺した。ところが政略結婚において不倫、殺人、自殺まで、ドロドロの愛憎劇のようなその昔の結婚物語が、果たして私たちの時代とは違うといえるのだろうか。