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ヨンムン高校全校トップたちのバンドが35年ぶりに「学芸会」

ヨンムン高校全校トップたちのバンドが35年ぶりに「学芸会」

Posted December. 17, 2018 08:27,   

Updated December. 17, 2018 08:27

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15日午後5時、ソウル麻浦区楊花路(マポク・ヤンファロ)のある地下小劇場。1980年代の高校の制服姿の中年の男性たちが緊張した面持ちで小さな舞台に立った。舞台の前の200の席は観客で埋め尽くされた。

主人公は、ソウルヨンムン高校32期同窓生(1965年生)のクァク・ホシン国立がんセンター教授(リードギター)、イ・ジュンヌン・ソウル大言論情報学科教授(セカンドギター)、イ・ユンチョル三星(サムソン)電子専務(ドラム)、俳優のキム・ジェロク氏(リードシンガー)らで構成されたアマチュア・バンド「明後日」だった。

バンドの歴史は、彼らが丸坊主だった高校1年、1981年に遡る。「大学歌謡祭」ブームの中、グループサウンドが学生の間で旋風的な人気を呼んだ時だ。

ソウルでも進学校とされるヨンムン高校は、学生の特別活動を支援した。イ・ユンチョル氏は、「ほとんどの高校が『夜自』(夜間自習)をした時代、ヨンムン高校の教育方針は異例だった」と話した。

自由な校風ムードの中、文科全校トップだったイ・ジュンヌン氏と理科全校トップだったクァク・ホシン氏が、学校の運動会を控え、それぞれ「青軍」と「白軍」を代表するバンドを作った。ちょうど韓国でも「クィーン」など海外バンドが人気で、メンバーは小遣いを貯めて練習室に向かった。

彼らの目標は、大学入試が終わる1983年12月、初の学芸公演をすることだった。しかし、入試結果でメンバーの悲喜が交錯し、夢は叶わなかった。キム・ジェロク氏は、「何とかして公演をしたくて、鍾路(チョンロ)にあった予備校付近の練習室でも時々会ったが、うやむやになった」と話した。

各自の道を進んだ友人たちが再びバンド活動を始めたのは2012年。クァク・ホシン氏が、「引退後にバンド公演で奉仕活動をしよう」と提案し、30年前の未練を晴らすことになった。各自忙しい日常だが、時間をつくって集まった。米シリコンバレーで働くイ・ユンチョル氏も月に1度、韓国に出張で帰ってくる度に練習に合流した。

35年ぶりに新たにつけたバンドの名前は「明後日」。いつのまにか明日明後日には還暦、何でも忘れっぽい年齢になったが、人生の第2幕は明後日、新たに始めるという意味を込めた。公演は2時間続いた。彼らを応援する家族や教え子、友人も一緒に歌い、公演に参加した。一曲歌う度に息が切れてしばらく休まなければならなかったが、その度に満場の拍手が起こった。「明後日」の公演は今後も毎年続く。引退後は約束どおり奉仕の現場で活動を続けるという。


金志炫 jhk85@donga.com