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ジョージ・ブッシュ元大統領の追悼式

Posted December. 05, 2018 08:15,   

Updated December. 05, 2018 08:15

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「若者よ、今後の飛行にCAVU(視界良好)の日が多いことを祈る」

先月30日に94歳で他界した米国のジョージ・H・W・ブッシュ元大統領(第41代)が、ペンス副大統領(59)の長男マイケル氏(26)に8月に送ったメモの一部だ。

テキサス州の自宅を出発した棺が米国の国旗に包まれてワシントンの国会議事堂中央ホールに到着した3日午後5時。追悼式の演説で壇上に立ったペンス氏は、空母の着陸に初めて成功した自身の息子にブッシュ氏が送った文を紹介した。CAVU(Ceiling And Visibility Unlimited)は、飛行中の気象状態をあらわす米海軍の用語。

「海軍中尉の私の息子が初めて着陸に成功した空母は、2009年に就役した『ジョージ・H・W・ブッシュ』です。ブッシュ氏がCAVUを祈ったのは、私の息子だけでなく、この国のすべての若者、そして祖国だったのでしょう。ブッシュ氏は米国が障壁、分裂、限界のない国になることを望みました」

ブッシュ氏は、日本の真珠湾攻撃の6ヵ月後、18歳の誕生日に海軍の飛行士として入隊し、第2次世界大戦中、58回の出撃記録を残して武功勲章を受けた。ペンス氏は11分間の演説で、軍人、下院議員、国連大使、中国連絡事務所長、中央情報局(CIA)局長などを歴任したブッシュ氏が残した業績を称えた。

政治に入門したばかりの29歳の時、ブッシュ氏と初めて会ったペンス氏は、「8年間、レーガン政権の副大統領を務めたブッシュ氏は、『副大統領というポストは実際、別にすべき仕事がないポスト』と冗談を言ったりした」と言って微笑んだ。そして、「しかし、ブッシュ氏は忠実な助言者として、ワシントンに来たアウトサイダーだった(元ハリウッド俳優の)レーガン氏を助け、減税政策や軍隊の再建事業などを成功的に遂行した」と話した。

ペンス氏は、「このような特別な人が国家のために働けるようにしたブッシュ家にトランプ大統領とすべての国民に代わって深い感謝を伝える。彼は偉大なリーダーであると同時に立派な人だった」と演説を結んだ。

追悼式に参加したブッシュ氏の長男、ジョージ・W・ブッシュ元大統領(72・第43代)は、棺が儀仗隊の間を通って国会の中に運ばれる様子を見守る間、沈痛な表情を浮かべた。夫人のローラ氏は、40分ほど続いた追悼式の間、夫の腕をはなすことなく傍で支えた。

ブッシュ氏の棺が置かれた「リンカーン霊柩台」は、1865年に暗殺されたリンカーン元大統領(第16代)の棺を安置するのに使われた場所だ。議会中央ホールで元大統領の追悼式を行ったのは2006年12月のフォード元大統領(第38代)以来。

議会中央ホールは5日午前7時まで一般の弔問客に開放される。5日に予定された議事堂のクリスマスツリー点灯イベントは一日延期になった。葬儀は5日午前10時、ワシントン国立大聖堂でトランプ大統領夫妻、カーター元大統領、息子のブッシュ氏、オバマ前大統領らが参列する中、国葬で執り行われる。国葬もフォード氏以来。

棺は葬儀を終えた後5日、ヒューストンの聖マーティン聖公会に一日安置される。そして6日、テキサス州カレッジステーションの「ジョージ・ブッシュ記念図書館」の敷地に埋葬されたバーバラ夫人と娘ロビン氏の隣に埋葬される。


孫宅均 sohn@donga.com