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英ブランド「バーバリー」在庫品の焼却中止から見た高級ブランドの在庫管理

英ブランド「バーバリー」在庫品の焼却中止から見た高級ブランドの在庫管理

Posted September. 29, 2018 08:34,   

Updated September. 29, 2018 08:34

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「在庫品の焼却を全面中止する」

英国の高級ブランド「バーバリー」が今月初め、今後在庫商品を焼却しないと宣言した。この5年間で約1320億ウォン分の商品を焼却したという報道が2ヵ月前に出た。バーバリー側は、「焼却過程で得たエネルギーを環境にやさしい方法でリサイクルしている。責任ある廃棄方法を模索している」と明らかにしたが、初めから焼却をしないということだ。

高級ブランドの在庫商品の焼却は、業界の慣行のように考えられている。エルメス、シャネル、ルイヴィトン、フェラガモ、プラダなど多くの高級ブランドが、シーズンが終わった製品を焼却処分するという。ある業界関係者は、「高級ブランドの価値はイメージだ。安く販売するよりも燃やして処分することがブランドのイメージに役立つと判断した」と説明した。一般的に高級ブランド製品は、「デパート・免税店-海外ブランド店-アウトレット-ファミリーセール」につながるライフサイクルを経る。このうち最高級のブランドは、セールに参加せず割引販売もしない。ある高級ブランドに勤めたキムさんは、「最後の流通段階である職員セールは90%前後の価格で販売されるが、番号札を取った後、希望するサイズの製品を取る。ここでも残った物は焼却場に行く」と語った。

焼却の量も多くない。高級ブランドはほとんどの手製で少量だけ作られるためだ。流通業界関係者は、「バーバリーは昨年420億ウォン分を焼却したが、そのうち3分の1は化粧品関連だった。事業部門を再調整し、化粧品が多く含まれた」と話した。

国内の衣類ブランドも然り。国内の多くの大型ブランドは、「デパート(デパート セール)-イベント-アウトレットー寄付」といった流通を経て、残った製品が焼却処分される。水も漏らぬ在庫管理は不可能なのか。ファッションデザイナーのアン・ユンジョンさんは、「流行に左右される衣類は在庫管理が最も難しい品目だ。また、サイズが様々なので、プレゼントしたり寄付することも難しい」と話した。

環境保護も一つの理由であり、在庫品を焼却するだけでなく倫理的生産経営は最近、ファッション界のテーマだ。グッチ、アルマーニ、ステラ・マッカートニーなどは、「ファー・フリー(Fur Free)」を宣言した。動物性素材の代わりに新素材を研究する動きも活発だ。

捨てられた商品を活用した「アップ・サイクリング」(アップグレード+リサイクリング)も代案に挙げられる。国内では在庫として焼却される服を集めて再生産するコーロンインダストリーの「レ・コード」、捨てられた布団や枕から抽出した鴨の毛でジャンパーを作るブラックヤクの「ナウ」などが市場に出ている。レ・コードを総括するコーロンインダストリーFnC部門のハン・ギョンエ常務は、「レ・コードは、年間の焼却対象在庫の10~15%を新しい衣類に製作する。焼却費用を減らし、環境保護に貢献できる」と話した。

国内の衣類業界でも在庫を焼却する慣行が消えるだろうか。梨花(イファ)女子大学ファッションデザイン学科のチュ・ボリム教授は、「社会的責務を尽くすことは避けられない衣類業界のトレンドだ。国内ブランドも、倫理的生産に参加するだろう」と見通した。ファッション業界のある関係者は、「在庫を寄付したり安く売れば、にせものに化けたり、払い戻しを要求する副作用が続出する。消費文化が成熟してこそ、意味ある変化を引き出すことができるだろう」と話した。


李雪 snow@donga.com