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「遅刻大将プーチン」、20年来の間柄のバシュメットさんの公演にも遅刻

「遅刻大将プーチン」、20年来の間柄のバシュメットさんの公演にも遅刻

Posted September. 21, 2018 09:00,   

Updated September. 21, 2018 09:00

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「プーチン大統領ですか。私の公演にもよく遅れます」

世界的なヴィオラ奏者でロシアで指揮者として活動するユーリ・バシュメットさん(65)は、国際社会で「遅刻大将」というニックネームがついたロシアのプーチン大統領についてこのように話した。ロシア国立青少年交響楽団の初の来韓公演のために韓国を訪れたバシュメットさんは18日、東亜(トンア)日報との電子メールのインタビューで、「戦車軍団のような強いイメージのプーチン氏だが、彼は娘を音楽のレッスンに車で送り迎えする温かい父親」とプーチン氏の人間的な姿を伝えた。

バシュメットさんは、1990年代半ばにプーチン氏に初めて会った。プーチン氏は当時、サンクトペテルブルクの副市長だった。バシュメットさんは、「その日に限って体調が悪く、お腹が痛くて食べた物をすべて吐いてしまった。その時、私が失敬した政治家がロシア大統領になるとは夢にも思わなかった」とし、初めての出会いを振り返った。

バシュメットさんは、今ではプーチン氏と音楽的な見解だけでなく外交的な悩みも語り合う間柄になった。バシュメットさんは、「詳しくは明らかにできないが、韓半島に対するプーチン氏の関心は非常に高い」とし、「ロシア国立青少年交響楽団がアジア初の訪問国に韓国を選んだのもプーチン氏の支持があったので可能だった」と話した。そして、「米国のニューヨーク・フィルハーモニックが(2008年2月)に平壌(ピョンヤン)で公演したように、ロシアと韓国、北朝鮮の子どもたちが共に演奏する舞台を作ってみようと(プーチン氏に)提案したこともある」と話した。

 

17日、ソウル松坡区(ソンパク)のロッテコンサートホールで開かれた今回の来韓公演で、ロシア国立青少年交響楽団は、ソンファ芸術高校の生徒たちと共に「アリラン・ファンタジー」を演奏した。「アリラン・ファンタジー」は、北朝鮮の功勲芸術家のチェ・ソンファンさんが、「アリラン」を編曲して作った作品で、今回の共演もバシュメットさんの提案で実現した。

バシュメットさんは、「一つの譜面台を間にして音楽という言語で対話をすることほど文化の壁を低くする良い方法がほかにあるだろうか」とし、「今後も開城(ケソン)や金剛山(クムガンサン)で(南北の生徒たちと)共演する方法を模索するつもりだ」と意欲を示した。


チョン・チェウン記者 chan2@donga.com