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ASEAN地域フォーラムでの米朝高官会談に期待

ASEAN地域フォーラムでの米朝高官会談に期待

Posted July. 30, 2018 09:35,   

Updated July. 30, 2018 09:35

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北朝鮮の米兵遺骨引き渡し措置で、米朝間の非核化プロセスに弾みがつくという期待が高まっている中、後続論議の場はシンガポールで開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)に移る様相だ。ARFは、北朝鮮が唯一参加する域内多国間安全保障協議体であり、韓国、米国、中国など関係国の外相が総集結する舞台であることから、ここで突破口を見出そうと各国が水面下で動いている。

米朝首脳会談が開かれたシンガポールで30日に始まるARFで、南北米3国外相会談が実現するかはまだ分からない。その代わり、南北、米朝、韓米外相会談の2国間会談が連鎖的に行われ、その後3国間の調整がなされる方式で展開する可能性が高い。政府当局者は、「韓国、北朝鮮、米国が合意して出せる具体的な成果なく3者会合が開かれることは簡単ではないだろう」と指摘した。

南北外相会談が実現するなら、2007年に宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部長官と朴宜春(パク・ウィチュン)外相会合以来11年ぶりの会談だ。北朝鮮側出席者として有力な李容浩(リ・ヨンホ)外相とポンペオ米国務長官が会えば、シンガポール首脳会談後、米朝間の外相ラインが構築されるという点でも意味がある。これまでポンペオ氏の北朝鮮側交渉カウンターパートは金英哲(キム・ヨンチョル)統一戦線部長だった。

 

会談が実現すれば、これまで小康状態だった非核化議論が再び動き出すことが期待される。会談のテーブルには、非核化作業部会の構成や終戦宣言などが主な議題として上るとみえる。北朝鮮は、「行動対行動」の原則を固守し、米国に終戦宣言を強く求めている。特に李容浩外相は、中国の孔鉉佑外務次官と会合した直後なので、中国が参加する南北米中の「4者終戦宣言」を事前に具体的に調整した可能性もある。

北朝鮮の西海(ソヘ)衛星発射場の解体作業と米兵の遺骨の引き渡しに対して米国はひとまず肯定的に評価しており、どのような方法であれ前向きな返答をするという観測が流れている。ただし、北朝鮮の非核化履行措置のない終戦宣言に対しては依然として否定的なムードだ。国家安保研究院のチョ・ソンリョル首席研究員は、「北朝鮮が少なくとも核施設の凍結まで進めてこそ終戦宣言が可能だろう」とし、「大きな枠組みで合意しても宣言の主体と方式、時期など議論しなければならない内容が多く残っている」と指摘した。

 

1日に行われるハワイでの遺骨引き渡し式に合わせて、トランプ米大統領が直接、北朝鮮に対する反対給付の内容を明らかにする可能性もある。トランプ氏は遺骨が烏山(オサン)空軍基地に到着した直後、ツイッターを通じて「金正恩(キム・ジョンウン)氏、ありがとう」というメッセージを送った。


イ・ジョンウン記者 lightee@donga.com