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安倍首相、総裁選3選に意欲

Posted July. 12, 2018 08:59,   

Updated July. 12, 2018 08:59

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「9月には日本の将来を占う選挙が控えている。同士の皆さまの力を結集するようお願いしたい」

安倍晋三首相は9日、静岡で開かれた自民党二階派主催のパーティーでこのようなメッセージを送った。まだ出馬宣言もしていないが、9月に迫った自民党総裁選を意識した支持要請だ。

● 「粘り」戦略が功を奏す

自民党総裁選に向かう安倍氏が動き出した。連日、党内派閥のトップらと集まり、地方訪問による票固めにも乗り出している。西日本豪雨被害が発生すると、欧州、中東歴訪を出発2日前に取り止めるなど、起こり得る突発変数にも慎重に対処している。

 

一時党内で「安倍氏では困る」という声が聞こえるほど墜落した支持率は、先月後半から回復している。9日、NHKによると、安倍内閣の支持率は44%で前月より6ポイント上がり、4ヵ月ぶりに「支持しない」(39%)を上回った。5月には党内で来年夏の参院選挙を心配する声が少なくなかった。自民党第3派閥「竹下派」の竹下亘総務会長が、「半年前は安倍氏の3選が当然と見られたが、現在は空気が変わった」と言ったほどだ。

安倍政権支持率下落の原因である森友、加計学園問題は、まだ解決していない。それでも支持率が上がる理由は何か。何より「粘り」が功を奏したという指摘だ。国会集中審議で安倍氏は困窮する答弁を続けても、回避はしなかった。話す内容よりも「誠意ある姿勢」でアピールしたのだ。安倍氏の内容なく焦点を避ける答弁に、巷では「ご飯論法」(「ご飯を食べたか」という質問に「(パンは食べたけど米飯は)食べていない」と答えるようなやり方)という批判が出たが、「図太く」突破した。

● 「やはり安倍」長期政権の背景には景気好況+代わりの勢力不在

2012年の政権以来続く景気好況も長期政権に力を与えている。若者層は雇用の活性化で数年前より良くなった就職市場の恩恵を受け、安倍氏を支持する。高齢者を中心にした資産家や企業も何より安定した株価の動きを重視する。

安倍氏に代わる勢力ないという点も安倍一強の理由だ。野党は6つに分かれて団結できず、自民党内でも安倍支持の派閥の力が強大だ。特に野党が政権を担った09年から3年間の混乱は、日本人には一種のトラウマとして残った。民主党政権は政権直後から米軍基地問題で米国と、尖閣諸島問題で中国との衝突を生んだ。11年に発生した東日本大地震も、日本国民に大きな傷を残した。

●結局は21年まで安倍氏?

内閣責任制の日本では、多数党の総裁が首相となる。自民党総裁選は一次選で地方票(405票)と国会議員票(405票)を合わせた810票の投票で過半を得た人が総裁になる。過半数の得票者がいなければ上位2人の決選投票に入るが、この時は国会議員票405票、地方票47票(広域自治体1票ずつ)の452票で競う。

 

安倍氏を輩出した細田派は党内最大派閥(95人)であり、44人の派閥の領主である二階俊博自民党幹事長が安倍支持を宣言した。12年の政権2期以来、同苦同楽の麻生太郎副首相兼財務相の麻生派59人に加え、菅義偉官房長官は無所属73人のうち約30人の菅グループを統率している。「安倍の人々」が確保した票だけでも国会議員票の半分を上回る。

9月20日頃に予定された自民党総裁選で、安倍氏が3選を確定すれば、21年9月まで首相を務めることになり、歴代最長寿首相に記録される。


徐永娥 sya@donga.com