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早くも北朝鮮制裁緩和に出た中国、国境地域の10の工場を再稼働

早くも北朝鮮制裁緩和に出た中国、国境地域の10の工場を再稼働

Posted June. 19, 2018 08:33,   

Updated June. 19, 2018 08:33

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12日の米朝首脳会談を前後して、中朝国境地域にある中国工場10ヵ所以上が稼動を再開した。対北制裁の影響で今年に入って減少傾向だった中国内の北朝鮮派遣労働者の数も先月よりも増加の傾向に戻ったという。まだ北朝鮮の非核化と関連して細部の合意がなされていない状況で、中国がこの機に国際社会の制裁協力戦線から離脱するのではないかと懸念されている。

18日、複数の外交筋によると、中国の遼寧省丹東市にあるA衣類工場は、国際社会の制裁包囲網が密になった昨年末に稼動を一時中止したが、今月中旬に再開した。消息筋は、「この工場は運営再開の前に、北朝鮮労働者も5人以上補充したようだ」と伝えた。丹東(タントン)ではA工場のように北朝鮮と貿易をする業者が約600ヵ所にのぼるが、このうち100ヵ所以上は昨年稼動を中止した。しかし、これらのうち相当数が最近、稼働を再開、または再開を準備中だという。中朝貿易が息を吹き返し、中国で働く北朝鮮労働者も今年初めと比べて先月には40~50人増え、今月に入ってさらに100人以上増加したという。昨年12月に採択された国連安全保障理事会の対北制裁決議2397号は、外国で働く北朝鮮労働者を24ヵ月以内に北朝鮮に帰国させるよう規定している。中国当局は今年初め、「北朝鮮労働者送還」の公示を工場に発送するなど制裁履行に積極的だったが、最近では事実上、送還を迫っていないという。

一方、中国の代表的ネット旅行会社は最近、北朝鮮ツアー商品を企画するなど、北朝鮮観光ツアーを全面的に拡大している。観光分野でも米朝間の関係改善を口実に対北制裁を緩く解いているとみられる。

中国の大手ネット旅行サイト「チュナァワン」は最近、平壌(ピョンヤン)、板門店(パンムンジョム)、妙香山(ミョヒャンサン)などを訪れる3泊6日の観光ツアーなど北朝鮮ツアー商品を大挙出した。中国の最大手旅行サイト「シートリップ」も、北朝鮮観光ツアー商品を検討しているという。中国は、北朝鮮の核・ミサイル挑発が最高潮に達した昨年11月、北朝鮮旅行禁止措置を行った。


申晋宇 niceshin@donga.com · 尹完準 zeitung@donga.com