Go to contents

韓国代表主将の奇誠庸、スウェーデン戦はクラブ同僚オルソンと運命の対決

韓国代表主将の奇誠庸、スウェーデン戦はクラブ同僚オルソンと運命の対決

Posted June. 16, 2018 09:11,   

Updated June. 16, 2018 09:11

한국어

「ワールドカップ(W杯)という貴重な機会を無駄にするわけにはいかない。自分と同僚たちみんなで会場の中でそれぞれの強みを表現しなければならない」

サッカー韓国代表の主将、奇誠庸(キ・ソンヨン=スウォンジー・シティ)はW杯初戦のスウェーデン戦(18日午後9時=韓国時間)への強い意志を示した。口数こそ少なかったが、強いメッセージで同僚たちの闘志を掻き立てる。奇誠庸は、「W杯への重圧もあるし、結果を出せなかったときへの不安もある。しかし(同僚たちが)一度は誇らしいW杯の舞台を踏むことへのプライドを考えてもらいたい」と話した。奇誠庸は、スウェーデン戦への準備は90%ほど終わったと言った。残り10%は、メンタルとコンディションの管理だと話した。その上で、「本当に重要なのは本大会の初戦だ。自信はある。良いプレーができると思う」と話した。

奇誠庸にとってスウェーデン戦が格別に思われる理由はもう一つある。昨季まで同じクラブで活躍した「昨日の味方」と対戦するからだ。

昨年12月2日、ロシアのモスクワでロシアW杯の組み合わせ抽選会が行われたとき、プレミアリーグ(EPL))のスォンジー・シティで一緒にプレーしている奇誠庸とマルティン・オルソン(30=スウェーデン)は、英国で組み合わせ抽選会を一緒に見ていた。

奇誠庸がオルソンに言った。「もしかして…、僕らは同じ組に入るんじゃないのかな?」と。予感は的中した。国際サッカー連盟(FIFA)ランキング57位の韓国がW杯グループリーグF組にスウェーデン(同24位)と同じグループに入ったのだ。オルソンによると、組み合わせが終わった後、奇誠庸は、含みのある言葉を発した。「僕たちは、これ以上言葉を交わしてはならない。これは僕らは敵同士なんだ」。

スォンジー・シティでサイドDFとしてプレーするオルソンはEPLリーグ戦で守備的MFとして活躍している奇誠庸との有機的な連携を取りながらチームの守備をけん引した。奇誠庸は、今はスウォンジー・シティとの決別を宣言し、新天地を探している。来季からはリーグでも敵としてぶつかる可能性がある奇誠庸とオルソンは、その前にW杯で敵同士で対戦することになった。

オルソン(国際Aマッチ43試合で5ゴール)は、スウェーデン代表ではサイドDFを務める。俊足で敵陣の裏に切り込んで鋭いクロスを上げる。強力な左足のミドルシュートを得意とする。ハン・ジュンヒKBS解説委員は、「大胆なオーバーラップを得意とするオルソンは、スウェーデンのエースMFエミル・フォルスベリ(RBライプツィヒ)の動きをより多様な形で作ってあげることができる』と分析した。

15日、オルソンは、スウェーデンメディアとのインタビューで、スウェーデンは奇誠庸を阻止しなければならないと強調した。オルソンは、「奇誠庸は両足で高い精度のパスをしている。彼がボールを取っている姿は、実に楽に見える」と警戒感を示した。普段、携帯電話でメッセージを交換するほど仲良しの二人だが、直接対決が迫ってからは連絡を切った。オルソンは、「韓国戦が終わった後に奇誠庸と連絡したい」と話した。オルソンは韓国のエース、孫興民(ソン・フンミン=26、トッテナム・ホットスパー)とのエピソードも紹介した。オルソンは、「トッテナムと試合する時、孫興民が私に話しかけた。彼は私に『夏(W杯)を楽しみにしてくれ。うちが簡単に勝つだろう』と言った。私はただ笑って済ました」と話した。


鄭允喆 trigger@donga.com