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4月の首脳会談の前に「南北・米の非核化ロードマップ」の作成を

4月の首脳会談の前に「南北・米の非核化ロードマップ」の作成を

Posted March. 08, 2018 08:07,   

Updated March. 08, 2018 08:07

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北朝鮮が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特別使節団に「非核化の意志」を明らかにしたことで、米朝対話の成功に向けた外交折衝戦が本格化した。特使団の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長と徐薫(ソ・フン)国家情報院長は8日、米国に向かってトランプ大統領に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談結果を説明する。特に鄭氏が「米国に伝える北朝鮮の立場が別にある」と明らかにしたため、金正恩氏の対米メッセージを伝えるものと見られる。来週にも鄭氏は中国、徐氏は日本を訪問する予定だ。

北朝鮮の非核化の意志表明に米国はひとまず肯定的な反応を示した。トランプ氏は「非常に肯定的」と評価しながらも、今後を見ようと述べた。北朝鮮の真正性を信じてみるが「無駄な希望」になる可能性もあるため、慎重に見守るということだ。特に、圧力と制裁が北朝鮮を対話テーブルに導いたため、顕著な成果が出るまでは今の基調を維持するという態度だ。米国は、韓国特使団の訪朝結果を聞いた後、本格的な行動に出るものと見られる。鄭氏が伝える金正恩氏のメッセージにトランプ氏がどれだけ積極的な態度を見せるかも注目される。

これまで米朝対話の開始期限は3月末とされた。4月初めに実施される韓米合同軍事演習の前に米朝が対話を開始しなければ、韓半島は五輪前の緊張状態に戻り、対決ムードになるためだ。しかし、南北首脳会談が4月末に予定され、金正恩氏も韓米合同演習を理解するという反応を示したことで、緊張は1ヵ月延期となった。期間は延びたが、今は南北首脳会談というビックイベントが意味ある成果を出すには、単に米朝対話の開始ではなく交渉を本軌道にのせることが鍵となった。

ひとまず米朝が非核化対話の入口には近づいたが、実際に会って核廃棄という出口を議論するには衝突と対立は避けられない。開始点の近くに来ただけだ。このため、北朝鮮の核凍結から廃棄まで、そして米朝関係の改善と韓半島平和体制の構築まで続く核問題解決のロードマップが描かれ、南・北・米3者の共感を得てこそ、米朝対話も本格化できる。ロードマップは窮極的に米国の同意の下、北朝鮮を説得し、中国、日本、ロシアなど周辺国の同意を得てこそ完成できる。

韓半島平和プロセスのロードマップには、北朝鮮の非核化の履行と検証、それにともなう対応措置が盛り込まれるだろう。米国は前者に、北朝鮮は後者に関心を向けるだろうが、どれだけ精巧に作るかに米朝対話の成敗がかかった。その成果によっては、板門店(パンムンジョム)南北首脳会談が、10年前に盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府が推進した南・北・米3首脳の韓半島終戦宣言に発展することもあり得る。米国との緊密な協力の下、北朝鮮の真正性を絶えずテストする韓国政府の仲裁外交力がいつになく切実な時だ。