Go to contents

最初の足跡を残した主人公は4億2000万年前のガンギエイ

最初の足跡を残した主人公は4億2000万年前のガンギエイ

Posted February. 09, 2018 08:07,   

Updated February. 09, 2018 08:07

한국어

一匹の魚にとっては小さな一歩だが、生き物にとっては偉大な跳躍となった「最初の足跡」は誰のものだったのだろうか。

チョン・ヒギョン、ぺク・ミョンイン・ニューヨーク大学医学部研究者チームは、人とマウス、カエルなど四肢動物の歩行を誕生させた独特の運動神経の起源を解明して、生命科学分野の国際学術誌「セル」の8日付(現地時間)に発表した。研究結果によると、地球上の最初の足跡を残した主人公は、4億2000万年前の古生代の海の中を歩いていたガンギエイの祖先である。

研究チームは、現代に見ることのできる現生エイの海中動きに注目した。胴が上下に平たいガンギエイは、水の底についたまま、骨盤部位に位置する左右一対の小さなフィンを交互に動かしながら移動する。まるで人が歩いて行く時と似ている。この過程で、フィンの前後の筋肉が交互に収縮と弛緩を繰り返すが、これも人の手足が動く原理と似ている。

研究チームは、ガンギエイの動きを担当する運動神経が他の魚と異なることを明らかにした。魚類は、脳と脊髄からなる中枢神経系が一筋の線形をなすが、ガンギエイは後部のフィン部位で、まるで枝のように運動神経が広がっている。人などの運動神経と同様の構造である。研究チームは、ガンギエイの運動神経細胞からのRNAを解読して、この運動神経と関連のある遺伝子も確認した。その結果、現代の四肢動物の足の動きを調節する遺伝子と同じ遺伝子が動きに関わっている事実を発見した。ガンギエイと四肢動物が同じ祖先から歩く動作を受け継いだという意味である。

研究チームはこれをもとに、「歩く動作」がガンギエイと四肢動物の共通祖先である約4億2000万年前の軟骨魚類の時から登場したと推定した。化石を通じて研究した従来の記録よりも数百年前の時期である。研究総責任者であるジェレミー・デイソン・ニューヨーク大学医学部教授は、「哺乳類とエイは神経遺伝学的に同じ方法で歩く」とし、「歩きの研究にガンギエイがモデル動物になるかもしれない」と語った。


ユン・シンヨン記者 ashilla@donga.com