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南極30年、挑戦の歴史

Posted January. 17, 2018 09:08,   

Updated January. 17, 2018 09:23

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砕氷船アリオン号は、南極研究に一線を画した。1メートルの厚さの氷を割って、時速30キロで航海しながら研究を行う。2003年当時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の指示で1080億ウォンを投入して作った。南極の世宗(セジョン)科学基地から帰国する隊員をチリに降ろして戻ってきたゴムボートが転覆した。悲報を聞いて救助に出た船さえ転覆して、27歳のチョン・ジェギュ隊員が命を落とした。一人の若者の犠牲が砕氷船誕生のきっかけとなった。

◆韓国は、1988年の世宗基地に続いて、4年前に張保臯(チャン・ボゴ)基地も建設した。最後に南極条約に加盟したが、2つ以上の基地を保有している10番目の国となった。アジアでは、韓国と日本、中国、インドだけが基地を運営している。政府は、張保皐基地付近の岩盤に滑走路を建設する計画を検討した。「世界10強の南極国家」として列強と肩を並べるためには絶対に必要だという極地研究所の提案によるものである。しかし、2016年、管理コストを理由にあきらめた。

◆南京(ナムギョン)土建のイ・ドンハ代表は1985年、第1、第2陣で構成された南極探検隊の一員として南極地を踏んだ。その後、世宗基地建設の時に安全担当官として参加し、世宗基地の第1期の越冬隊員も務めた。4年前に張保臯基地建設の先発隊団長も務めたことがある。会社名を「南京(南極の首都)」というほど、南極愛が格別だ。33年前にユン・ソクスン隊長などと一緒に史上初めて南極探検をしたときは、スキューバダイビングスーツを着て、氷点下40度を上下する極寒の海に飛び込んだこともある。

◆南極条約に基づいて、2048年まではどの国も、南極領有権を主張できない。より多くのインフラを建設して、研究成果をあげた国の影響が強まらざるを得ない。政府が放棄した南極基地の滑走路の建設費は500億ウォンに上る。毎日使わないため、格納庫だけを作ればいい。他国に貸して利用料を受け取ることもできる。ニュージーランドから南極までは飛行機で6時間がかかるが、砕氷船では9日間(1日の燃料費は6000万ウォン)がかかる。資源の宝庫である南極への投資は、後世のためのものだ。近視眼的に南極投資にケチではならない理由だ。

崔英勳(チェ・ヨンフン)論説委員