Go to contents

[社説]「南北対話を見守って、米朝対話の扉を開ける」と言うトランプ氏

[社説]「南北対話を見守って、米朝対話の扉を開ける」と言うトランプ氏

Posted January. 12, 2018 08:48,   

Updated January. 12, 2018 08:49

한국어

トランプ米大統領は10日(現地時間)、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との電話会談で、「適切な時と状況下で北朝鮮が対話を望むなら、米国は扉を開けている」と述べた。そして、ホワイトハウスで閣議を開き、「私たちの(北朝鮮への圧力)態度がなかったなら、南北対話は絶対に実現しなかっただろう」とし、「文氏が私たちに感謝した」と述べた。南北対話が行われる時に米朝対話の扉も開いているとういことであり、注目される。

トランプ氏は、南北対話が自分が推進してきた圧力政策の効果の現れと確信し、自信に満ちた様子だ。韓米首脳間の協力も、文政権発足以来、最も堅固と見える。文氏が新年の記者会見で、「北朝鮮の核問題が解決されてこそ南北関係が解決できる」とし、「南北対話優先」政策ではなく冷静な北核認識を示したことも、文‐トランプ協力を強固にしただろう。

北朝鮮はこれまで、徹底的に「通米封南」戦略を使い、今回はソウルを媒介にワシントンと通じる戦略に出た。米朝対話の扉が開かれるなら、韓国との非核化議論には力を入れて首を横に振り、韓国側との接触はただ対北穏健論に火をつける道具とする可能性が高い。しかし、北朝鮮のそのような計算は誤った判断となるだろう。トランプ氏は「南北対話がどこに達するのか、今後数ヵ月にどんなことが起こるか見届ける」と述べた。南北対話の進展の有無を米朝対話の試金石にする考えを明確にしたのだ。米国は南北対話に臨む北朝鮮の態度を見て米朝対話の戦略を立てるだろう。

金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、トランプ氏の米朝対話発言が既存の軍事行動警告とコインの両面のように共に進むことを知らなければならない。トランプ氏の北朝鮮へのアプローチをめぐって、板跳び、ラクビーボールといった批判もあるが、実際は一貫した原則を徹底して適用していると見える。北朝鮮が米国を脅かす核ミサイルを持つことは絶対に容認しないという原則の下、軍事行動から制裁、対話などいかなる手段であれこだわらず、柔軟に方法を変えているのだ。

米朝対話の扉が開かれるのは、韓国には機会であり挑戦だ。中途半端に米朝対話が開かれて決裂する場合、韓半島情勢は向かい合う2つの列車の加速行進につながるだろう。一方でトランプ政権が内部的に検証可能で不可逆的な完全な核廃棄をあきらめて、ミサイル挑発・核不拡散を現実の目標にして交渉に臨む場合、韓国は核保有国北朝鮮を頭上にのせて暮らさなければならない最大の被害者となる。文政権は、米朝対話も韓半島の完全な非核化という目的地から離れないよう徹底した韓米協力を続けなければならない。