Go to contents

亡命兵士、肺炎とB型肝炎に加えて敗血症まで

亡命兵士、肺炎とB型肝炎に加えて敗血症まで

Posted November. 20, 2017 09:19,   

Updated November. 20, 2017 09:45

한국어

板門店共同警備区域(JSA)から亡命しようとして、銃傷を負ったまま病院で生死の境をさまよっている北朝鮮兵士が、肺炎とB型肝炎、敗血症などの症状を見せていることが確認された。

亡命兵士が入院、治療を受けている京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)にある亜洲(アジュ)大学病院の関係者は19日、「患者の胸の写真から肺炎と診断されて治療中である上、B型肝炎も発見され、肝機能が良くない状況だ」とし、「敗血症までかかっており、回復に苦労している」と明らかにした。

この関係者は、「肺炎は銃創で肺の一部が損傷したことでできたものと推定される」とし、「敗血症は、膨大な量の血液注入と腹部銃創による感染などの影響を受けたものとみられる」と伝えた。B型肝炎は、北朝鮮にまだ蔓延している代表的疾患である。B型肝炎ウイルスに感染して発生する肝の炎症性疾患であり、放置すると、肝硬変、肝臓がんなどにつながる可能性がある。

病院側で亡命兵士に使用した血液は、これまで40ユニット(約16リットル)に至ることが分かった。人間の体内の全べての血液が4~6リットルである点を勘案すれば、約3、4倍の血液を投与したことになる。病院側によると、亡命兵士が最初に病院に到着した時は、血圧が70mmHg以下に落ちたので、回復が不可能なレベルであったことが分かった。これについて専門医らは、「患者がこのような状況を耐えていること自体が不思議なくらいだ」と口をそろえている。

亡命兵士は状況があまりにも急がれていたので、病院に到着するとコンピュータ断層撮影(CT)さえできないまま、すぐ手術に入ったという。また、血液型を判定する時間がおらず、応急用O型血液を輸血したと、病院関係者らは伝えた。

一方、病院の他の関係者は、「亡命兵士を相手に、現在3回目の手術を行う状況ではない」と明らかにした。15日の2回目の手術時に体内にあった弾頭をすべて除去し、切れた血管や臓器を繋いでおいた状態であるため、当分の間、容体を見守らなければならないという。



李眞漢 likeday@donga.com · 趙健熙 becom@donga.com