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韓米の6者協議首席代表、「中国特使、北朝鮮核交渉再開の契機なる」

韓米の6者協議首席代表、「中国特使、北朝鮮核交渉再開の契機なる」

Posted November. 18, 2017 09:31,   

Updated November. 18, 2017 09:45

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中国の習近平国家主席の特使、宋濤・対外連絡部長が17日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領、トランプ米大統領、習氏の3つのメッセージを北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に伝えるために訪朝した。宋氏は同日午後、北京の首都空港を出発し、平壌(ピョンヤン)の順安(スンアン)空港に到着した。首都空港の貴賓室で北朝鮮の池在竜(チ・ジェリョン)駐中大使は宋氏と約30分間、歓談して見送った。

 

宋氏は4日間と予想される訪朝期間、先週の首脳会談で米中、韓中首脳が調整したメッセージを持って金委員長に会うと見える。

習氏は、宋氏を通じて、トランプ氏は対話の意向はあるものの、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験などの挑発中止が必要ということを金委員長に伝えると予想される。トランプ氏が宋氏の訪中前日に大きな期待を示したのも、米中首脳会談で宋氏を通じて金委員長に伝えるメッセージを習氏とトランプ氏が緊密に調整したことを示唆する。「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)の中国語版は、「習氏が、米中首脳会談でトランプ氏に、宋氏が(北朝鮮に迫る)強硬なメッセージを持って行くと知らせただろう」と伝えた。習氏は、米中首脳会談の結果を基に、トランプ氏が実際に北朝鮮に対する軍事攻撃選択肢を持っているため、トランプ氏の発言を無視してはならないと伝えるものと見える。

マティース米国防長官が16日(現地時間)、「北朝鮮が2ヵ月余りの間、挑発を止めている状況を米軍は注視している」とし、提示した具体的な対北対話の条件も宋氏のメッセージに含まれているようだ。ロイター通信は、マティース長官が、「彼らが(北朝鮮が)(核・ミサイルの)実験と開発を中止して兵器を輸出しなければ、対話の機会があるだろう」と話したと報じた。

サンダース大統領報道官は同日、定例会見で、北朝鮮のテロ支援国再指定と関連して、「トランプ大統領が来週明けに発表するだろう」と明らかにした。トランプ氏がアジア歴訪直後と予想されたテロ支援国指定の発表を先送りしたのも、金委員長が宋氏を通じて核問題にどのような反応を示したのか確認した後、最終判断を下すためと分析される。

宋氏は、文大統領がベトナムで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議中に開かれた韓中首脳会談で、習氏に要請した韓国の対北朝鮮メッセージも金委員長に伝えると見える。来年2月の平昌(ピョンチャン)五輪の参加要請のほか、南北対話の意向を伝える文大統領のメッセージが金委員長に届けられる機会だ。

韓国側の6者協議首席代表である李度勲(イ・ドフン)外交部韓半島平和交渉本部長は先月末、中国を訪れ、中国の6者協議首席代表である孔鉉佑外務次官補に、「平昌五輪の時まで挑発を中止するようメッセージを北朝鮮に伝えてほしい」と要請した。宋氏は、韓国政府のこのようなメッセージも金委員長に伝える予定だ。

 

先月、政権2期をスタートさせた習氏は、協力と共栄の新たな国際関係を宣言した後、韓国、日本、東南アジア諸国などと関係改善を推進している。北朝鮮の相次ぐ挑発で中朝関係が最悪であるため、習氏は宋氏を通じて北朝鮮との関係改善の意向を強調すると見える。金委員長が再びミサイル発射などの挑発をする場合、石油の禁輸などの米国の要請を拒むことができないとし、金委員長に迫ることが有力視される。

一方、米国は外交努力と共に、北朝鮮ミサイルに対する防衛網を強化している。米紙ニューヨーク・タイムズは16日、ホワイトハウスが、北朝鮮ミサイルを韓半島上空を離れる前に迎撃するために40億ドル(約4兆4000億ウォン)の予算を議会に要請したと報じた。米ミサイル防衛局(MDA)の今年80億ドルの予算に加え、北朝鮮ミサイルの迎撃の開発に向けた追加予算を要請したのだ。米政府が推進する韓半島付近での迎撃は、「発射前」段階と「発射直後」段階で行われる。発射の兆候があれば、サイバー兵器を活用して北朝鮮統制システムを無力化し、発射直後に韓半島付近でドローン(無人航空機)やステルス戦闘機を活用して迎撃する方法だ。さらに米西海岸で大気圏に再突入した核弾頭を迎撃する「3重防衛網」を構築する計画だ。



尹完準 zeitung@donga.com · 鄭東淵 call@donga.com