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[社説]国交25年を迎える中国、THAAD・「北朝鮮庇護」を越えて未来に向かうべきだ

[社説]国交25年を迎える中国、THAAD・「北朝鮮庇護」を越えて未来に向かうべきだ

Posted August. 21, 2017 09:33,   

Updated August. 21, 2017 09:39

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24日で韓中国交正常化25年を迎えるが、両国関係には暗雲が立ち込めている。1992年の国交正常化当時、64億ドルだった両国の貿易額は、2013年には2742億ドルにまで増えたが、この4年間は下り坂だ。今年は2000億ドルを割り込む見通しだ。昨年806万人と史上最高だった中国人観光客も、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の韓国配備をめぐる対立で、今年4月からは昨年の3分の1水準に減った。5年前の国交正常化20年の記念式は、合同で北京の人民大会堂で盛大に行われたが、今年は合同開催はない。9年前に両国が結んだ「戦略的協力パートナー関係」という言葉が色あせる。

振り返れば、韓中国交正常化は、両国に経済だけでなく国家戦略でも相互にウィン・ウィンだった。中国は、韓国を通じて欧米の技術を得て市場経済のノウハウを学んだ。中国がG2に浮上するには韓国の役割が大きかった。韓国にとって旧ソ連に続く中国との国交正常化は、外交舞台を過去の社会主義圏にまで広げる契機となった。経済的には中国市場の進出を機に10位圏入りの土台を作った。韓中関係がなぜこのような状況になったのか残念だ。

最大の原因は、韓中両国ではなく北朝鮮にある。2006年の1回目の核実験にはじまる北朝鮮の核とミサイル開発は、両国を葛藤の渦に巻き込んだ。韓国は、両国関係が広く深くなれば自然に中国の協力を得て北朝鮮問題が解決すると期待したが、誤算だった。中国も緊密になった経済関係をテコに韓国に圧力をかければ通用すると計算したが、誤った判断だった。1年以上続くTHAAD対立は、両国の「同床異夢」をうかがわせる。

韓国も中国を冷静に見なければならない。国交正常化当時、中国の3分の2の水準だった韓国の国内総生産(GDP)規模は、昨年8分の1水準に落ちた。中国は今や自動車、鉄鋼、造船だけでなく情報技術(IT)産業まで韓国を越えた。韓国の技術とノウハウを学ぶために、軍事・安保分野は見て見ぬ振りをした過去の中国ではない。中国の力が韓半島に投射されるという、韓国にとって苦しい時代に入ったわけだ。

中国も、韓国と北朝鮮を客観的に見るべきだ。北朝鮮は世界の反対にもかかわらず、核兵器に執着する危険な3代世襲独裁国家だ。中国がこのような北朝鮮の後見人の役割を自任するなら、国際舞台で嘲弄の的になるほかない。中国は、暴力的で危険な北朝鮮と国境で接し、米国との対立を続けるのか、平和で安全な統一韓国と国境で接するのか、どちらが長期的に中国の国益に合致するのか検討する時になった。

 

25年前、韓中国交正常化は世の中を驚かせた。25年間の両国関係の飛躍的な発展は、両国の国民をも驚かせた。THAADは韓中関係のすべてではない。韓国が、韓半島を手相を見るかのように見る中国東北3省のレーダーやミサイルに関与していないように、中国もTHAADを越えてさらに広く遠い未来を見なければならない。この局面を越えれば、アセアンや世界の舞台で両国が協力して「ウィン・ウィン」を目指す空間はいくらでもある。