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中朝国境地帯では外貨稼ぎに必死

Posted July. 31, 2017 09:41,   

Updated July. 31, 2017 09:51

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北朝鮮が2回目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した翌日の29日、中朝国境付近の都市、遼寧省丹東市。国際社会の憂慮と衝撃は気にもせず、丹東と新義州(シンウィジュ)をつなぐ鴨緑江(アプロクカン)鉄橋では貨物車の列が続いた。午前9時頃に訪れた海港の税関は、いつものように北朝鮮に行く観光客で込み合っていた。

鴨緑江を渡り、新義州には大型のすべり台が設置された野外プールで住民たちが水泳を楽しんでいた。夜にはエアロビクスをする中年女性たちも目にするなど、意図的に余裕のある様子を演出しているようだった。ボートに乗って上流に行って北朝鮮に接近すると、わらぶき屋根の家から出てきて川岸で棒で洗濯物を叩いたり、牛をひいている老人の姿が見えた。同行した中国人は「1970年代の中国の姿のようだ」と話した。

表向きは平穏だが、変化も感じられた。米国が先月、中国の丹東銀行を「マネーロンダリング憂慮機関」に指定した後、闇取引で人民元をドルに換金する北朝鮮人が増えたことが代表的だ。丹東市内の銀行の前に並ぶ闇ドル商に「北朝鮮の人もドルに換金しに来るのか」と聞くと、「最近増えた」と答えた。現地の消息筋は、「北朝鮮のドル需給窓口だった丹東銀行の制裁に日本まで参加し、銀行の代わりに闇ドル商を通じてドルを換金している」と伝えた。

北朝鮮軍部や保衛部などが運営する丹東内の約10ヵ所の北朝鮮レストランも、ドル稼ぎに必死になっている。27日、丹東のPレストランを訪れた時、北朝鮮従業員はクレジットカードではなく現金(人民元)での支払いを要求した。中国の銀行システムを利用せずに得た外貨を現金で北朝鮮に運ぶためだと、現地消息筋は伝えた。

昨年、北朝鮮当局が韓国人客の受け入れを禁じたが、「朝鮮族と言えばいい」というレストランが出てきたのも変化だ。韓国人の出入りを禁止した後、売り上げが急減したため、密かに韓国人の受け入れを黙認しているのだ。29日、ある北朝鮮レストランで会った女性従業員のリさん(25)は、流暢な中国語で注文を受けた。彼女は、「午後10時に仕事を終え、帰宅後は外出できない」と話した。



鄭東淵 call@donga.com