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韓国初の近代長編小説、李光洙「無情」の初版本を公開

韓国初の近代長編小説、李光洙「無情」の初版本を公開

Posted July. 18, 2017 09:36,   

Updated July. 18, 2017 09:54

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韓国初の近代長編小説である春園・李光洙(1892~1950)の「無情」の初版本(写真)が公開された。

高麗(コリョ)大学図書館は、国語教師出身の同校の卒業生「ユ某」氏(75)が教え子から受け取って所蔵していた無情の初版本を最近寄贈したと、17日明らかにした。1918年に1000冊が発行された無情の初版本のうち、これまで伝えられたのは、韓国現代文学館が所蔵している一冊が唯一だった。しかし、現代文学館の所蔵本は表紙の装丁がなく、1920年に発売された再版本を通じて初版本の外見を推定してきた。無情は、1917年1月1日から6月14日まで毎日(メイル)新報に126回連載され、その翌年の7月20日に「新文館(シンムングァン)」出版社から出版された。

今回公開された初版本は、表紙と背表紙、版権紙などが完全な状態なので、1918年の出版当時の姿を確認できる。図書館側は、「1910年代に出版された小説は、カラフルな絵の通俗的表紙が多かったが、無情の初版本の表紙は、絵は無く端正な文字で作家とタイトル、発行会社のみ印刷され、以前の出版物とは違った様子だ」と説明した。版権紙に押されたスタンプを通じて、この初版本は、全北全州大和頂(チョンブク・チョンジュ・テファジョン)ナムムントン(現在の全州市殿洞地域)にある「トンムングァン」書店で販売されたことが確認された。

一方、ユ氏は、韓国初の文庫本「青年文庫」の第1編である「龍飛御天歌」も、高麗大学図書館に寄贈した。図書館側は、「1915年に『シンムンシャ』出版社が発行した青年文庫の第1編である『龍飛御天歌』はこれまで、出版の事実だけが伝えられた。実物が発見されたのは今回が初めてだ」と語った。

高麗大学図書館は、「無情」と「龍飛御天歌」を精密検査した後、9月中旬以降、貴重本閲覧室に収蔵する予定だ。



孫曉林 aryssong@donga.com