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サイが8枚目のアルバム、「初心のような本音を20代の後輩たちと仕事をしながら取り戻した」

サイが8枚目のアルバム、「初心のような本音を20代の後輩たちと仕事をしながら取り戻した」

Posted May. 11, 2017 08:35,   

Updated May. 11, 2017 08:36

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サイが10日午後、ソウル永登浦区(ヨンドゥンポグ)にあるホテルで記者会見を開き、新曲の話や国政介入事態への関与疑惑、予定されていた昨年末のカムバックを先送りして、大統領就任に合わせて出した背景について打ち明けた。

彼は昨年末の状況について、「特恵を受けたという噂があるが、まったく事実でない。新曲発表を先送りした理由は、楽しい歌を主に手掛けている立場から、人々が楽しくない状況で出てくるのが恥ずかしかったし、バカバカしいタイミングだと判断したためだった」と主張した。「私も当時、同じ国民として全く楽しくありませんでした。また、誰かの助けを借りて、ビルボードチャートに上がることができれば、どれだけ良いことでしょう。でも、それはとんでもない(許されない)ことです。噂が噂を生む状況だったので、当時は沈黙を守り、ようやく申し上げることになりました」

新作タイトル曲「New Face」(サイ作詞、サイとユ・ゴンヒョン作曲、ユ・ゴンヒョン編曲)と「I LUV IT」(サイとジーコ作詞、サイとジーコ、ユ・ゴンヒョン、ポップタイム作曲、ユ・ゴンヒョン編曲)は、前作「江南(カンナム)スタイル」「ハングオーバー」 「ダディー」と同様に、エレクトロニックダンスミュージック(EDM)にコミカルな歌詞とビデオ、中毒的なリフレーンを搭載した。

特に「I LUV IT」は、失笑を誘発するサイならではのB級コメディでいっぱいで、国内外での人気が予想される。韓屋村と扇の舞、アシアナ航空旅客機が背景となっていて、国籍不明の愉快なダンスとトイレユーモアが繰り広げられる。「魚を食べる時は骨を抜いて食べな/スイカを食べる時は種を取って食べな」のリフレーンでは、俳優「李炳憲(イ・ビョンホン)」が出演し、映画「インサイダーたち」のスタイルでサイと一緒に踊り、演技をする。昨年、コミカルな歌「PPAP」でユーチューブで大ヒットとなった日本のコメディアン「ピコ太郎」も賛助出演した。サイは、「炳憲さんは、本人が口パクをする部分(「種を取って食べな」)を丸ごと暗記してきて、一所懸命に撮影に応じてくれた。それほどまでのシーンではないが、とても感動的な撮影だった」と冗談を飛ばした。

「New Face」のビデオにも、サイコードがいっぱい詰まっている。今度はホテルが背景。彼はベルボーイ、レストランのシェフ、カジノのディーラー、模造ベネチアのゴンドラ船員に扮して、東奔西走しながらガールズグループ「エーピンク」のメンバー「ソン・ナウン」と一緒に、「見知らぬ女がいい」というメッセージを繰り返す。「新しい顔」という意味の歌を、大統領就任式の日に出したのも不思議なことといえる。サイは、「昨年3、4月頃に作った曲なので、その狙いは全くなかった。ただ、新しいアルバムをこの日に出したのは、(昨年末と違って)今日からは一緒に楽しく感じていただける方がいそうな気がしたので」と話した。「(新大統領に)多くの人たちがいろいろなことで失った笑いを、たくさん取り返すことができる国を作っていただきたい…。差し出がましいこととは思うが、国民の一人としてお願いします」。

彼は、「一時は曲を作れなかったので、歌手をやめるべきではないかと考えたこともある」と言い、「初心のような本音を、20代のミュージシャンたちと仕事をしながら再び取り戻した」と告白した。収録曲「最後の場面」は、自分の最期を想像して作った曲だ。彼は、「男性グループ『アイコン』のビーアイに、最近の感性ラップをお願いし、一緒に制作する過程で新しさを感じ、創作に火がつき、当初シングルで考えていた新作計画を正規アルバムへと拡大した」と語った。

「興行やユーチューブ上でのクリック件数も重要だが、ただ『猟奇(コミカル)歌手で始まったサイが16年間音楽をしながら、音楽が少しは良くなったな』と感じていただきたいと思います」



임희윤기자 イム・ヒユン記者 imi@donga.com