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光と音楽が演出した「音響ブロックバスター」

光と音楽が演出した「音響ブロックバスター」

Posted April. 17, 2017 08:42,   

Updated April. 17, 2017 08:42

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予想より大きな身長に大きな目を持つ、目立った二枚目だった。

15日午後、ソウル蚕室(チャムシル)メインスタジアムの控室で会ったクリス・マーティン(40)は、ギターのネックでもつかむかのように記者の手を力強く握って、大きな目をさらに大きくしてあいさつをした。「クリスと言います」「Don‘t Panic」(2000年)の最初のメロディーのように、軽く詰まった美声だった。

ローリングストーンズ、U2、マドンナと共に、「来韓したことのないコンサートビッグ4」に選ばれたコールドプレイの最初の韓国公演が、15日と16日の夜二回行われた。公演のリハーサル後に会ったリーダーのマーティンは、「蚕室メインスタジアムの建物がとても美しいうえ、数週間ぶりに晴れた日に恵まれ、興奮でいっぱいだ」と明るく笑った。

これに先立って14日、彼はソウル市内のあちこちを見て回った。「多く国と都市を見て回って受けるインスピレーションによって、音楽が変わります。昨日、私には新しい出来事が3つおきました。(ソウル芸術の殿堂で)大邱(テグ)市響の公演を観覧して驚きましたね。江南区(カンナムグ)の「江南スタイル」の銅像前に立って見たし、ホテルのテレビで、ウォルトディズニーのドキュメンタリーを見て、彼がどれほど完全主義者であったかを改めて気づきました。このような新しい経験が脳で混ざると、何か新しい音楽が出てきます」。

彼は「Fix You」(2005年)を巡る特別なエピソードを聞かせてくれた。コンサートのハイライトであり、国内では作曲意図とは関係なくセウォル号の追悼曲として広く知られているバラードだ。「歌を始める前に舞台で空を見上げ、星一つが目に入ってくると、その星に向かって、『サンキュー』とささやきます。その星と魂とが繋がったような気持ちを持って歌を始めますね」

ソウル公演は、東亜(トンア)日報が昨年6月に独占取材した英ロンドンウェンブリー・スタジアムの公演と大同小異だった。歴代ポップスターの来韓コンサートの中では、最も華やかな舞台の一つであった。22曲は、夢のような光とレーザー、数万個の色紙の噴射、大型の突出舞台、マーティンの疾走やドラム連打に、精巧にかみ合わされた花火が重なり、二時間の「視聴覚ブロックバスター」になった。何度も色彩爆弾が破裂するような見物をなした。5万人の観客に配布された発光ブレスレットは、無線信号により色と明滅周期を変えながら、巨大な光のモザイクを作った。 「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Vival la Vida」「In My Place」… 。多くの代表曲が演奏された。マーティンは、公演の末尾に舞台の床に広げられた太極旗に向かって、ひざまずいてキスをした。

マーティンは、「時には、イメージや色彩が作曲に強いインスピレーションを与える」と語った。 「音楽を作りながら(どのように聞こえるかではなく)どのように見えるかを考える時もあります。例えば、『Hymnfor the Weekend』(2015年)のプロモーションビデオの映像は、私たちが歌を作るときに感じたその感じですね」。

コールドプレイは、昨年3月から南米、欧州、米国、オセアニアを回りながら、70回を超える公演をこなしており、数万席規模の各種公演会場の入場券を全回、全席完売させた。19日の日本公演後、10月まで欧州と北米を回る。

1年間世界を回った感想について、マーティンは、「デビュー後こなしてきた何回の巡回公演の中では最高だったし、すごく果報者になったような気分だ」と語った。

最も多く学んだことは、別にあるという。「最近、世界のメディアは、分離と対立に焦点を当てています。しかし、この国、あの国を公演を通して回りながら、私たちは、人たちがお互いにどれほど似ているかをさらに感じています。驚くべきことですね。世界を直接回るほど、分離と対立とは逆のことを経験しているからですね」。



임희윤기자 イム・ヒユン記者 imi@donga.com