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ピアニストのカタジナ・ポポーヴァ・ズィドロン氏、「テクニックに解釈力までを兼備」と韓国演奏者たちを称賛

ピアニストのカタジナ・ポポーヴァ・ズィドロン氏、「テクニックに解釈力までを兼備」と韓国演奏者たちを称賛

Posted March. 22, 2017 08:29,   

Updated March. 22, 2017 08:30

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「韓国演奏者たちがうまいことは、すでによく知っています」

今年の「LGと一緒にする第13回ソウル国際音楽コンクール」は、「第2のチョ・ソンジン」を夢見るピアニストたちが参加して、熱戦を繰り広げている。14日からの1次予選を皮切りに、2次予選や準決選を経て、25日と26日に決選が行われる

ポーランド出身のピアニスト、カタジナ・ポポーヴァ・ズィドロン(69)は今年、コンクールで審査委員を務める。20日、ソウル中区(チュング)にあるホテルで会った氏は、チョ・ソンジンとは深いかかわりを持っている人の一人だ。チョ・ソンジンが優勝した2015年のショパン国際ピアノコンクールで、当時、審査委員長だった。

「チョ・ソンジンは、コンクール開始前から音楽家らの間では有名でした。2008年の国際青少年ショパンコンクールでの最年少優勝、2009年の浜松国際ピアノコンクールでの最年少優勝など、幼い頃から目立っていましたね。審査委員たちの期待が高かったですが、まったく失望させませんでした」

1975年、ショパンコンクールで準決戦に進んだこともある氏は、成功した専門演奏家の道を歩んできた。教育にも関心が高く、1991年からポーランドのブィドゴシュチュ音楽アカデミーの学生たちを教えている。

「2005年のショパンコンクール優勝者であるラファウ・ブレハッチが、私の弟子です。ポーランド出身で、クリスティアン・ジマーマン以降30年ぶりに優勝して、大きな関心を集めました」

ソウル国際音楽コンクールの1、2次予選を見守った氏は、韓国演奏者たちの才能について、すでに欧州でも広く知られていると話した。「クラシック音楽というのは西洋音楽なのに、韓国人は欧州人よりもクラシックをよりよく理解しています。かつては、韓国の演奏者たちはスキルとテクニックが良く、欧州の演奏者たちは、解釈力が強いという評価が多かったんですね。しかし、最近、韓国演奏者たちは解釈力まで優れています。『奇跡』のようなレベルですね」。

特に、氏は欧州や米国などの海外組ではなく、韓国で成長した「韓国生まれ」の演奏者たちの才能に感心した。

「1980年のショパンコンクールの優勝者であるダン・タイソン(ベトナム)は、韓国で技を磨いた演奏者たちが、欧州組の韓国人よりはるかに上手であることを不思議がりました。思うに、欧州組は数年ほど、適応のために時間を無駄にしますね。一方、地元の演奏者たちは、その時間に欧州などで勉強した先生の指導の下、安定的に練習します。根が生きている演奏を聞かせてくれますね」

教育者として、また奏者として成功的なキャリアを積んだ氏は、今回のコンクールに参加した学生たちのためのアドバイスや励ましも忘れなかった。

「コンクールで落ち続けたからといって、世界のすべてを失ったと思ってはいけません。コンクール入賞などのキャリアを積むことは、重要なことではありません。音楽を愛し、一所懸命にやっていると、キャリアは、おのずとついてきます」



金東昱 creating@donga.com