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5月に来韓公演、ロシアのピアニスト「ボリス・ベレゾフスキー」

5月に来韓公演、ロシアのピアニスト「ボリス・ベレゾフスキー」

Posted March. 16, 2017 08:33,   

Updated March. 16, 2017 08:34

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ピアニストが演奏中に突然立ち上がった。

2009年5月、ソウル芸術の殿堂のコンサートホールで、ロシア出身のボリス・ベレゾフスキー(48)は、オーケストラと一緒にショパンのピアノ協奏曲2番を演奏していた。5分ほど演奏していたところ、ピアノのG音(ソ)の弦が切れた。氏は、切れた弦を除去した後、何事もなかったかのように演奏を続けた。

演奏の途中でピアノの弦が切れるケースは極めて稀だ。信じられないほどの強い力で鍵盤を弾いた時こそ起こり得る。芸術の殿堂の担当調律師であるイ・ジョンユル氏は、「巨体である上、力の強いベレゾフスキーは、弦が切れるとすぐに演奏の邪魔にならないように弦をすぐに曲げて立てておいた。普段から弦切れの経験が豊富な演奏者だ」と話した。

「鍵盤の上のライオン」、「ロシアのヒグマ」と呼ばれる氏が、5月16日、芸術の殿堂のコンサートホールで7年ぶりに独奏会を行う。東亜(トンア)日報との電子メールでのインタビューで、氏は2009年の出来事を覚えていると明らかにした。

「ピアノの弦が切れることは、年に1回は起こります。弦が切れても舞台上の雰囲気を壊したくないので演奏を続けます。他の演奏者たちとは、対処方法が異なるかもしれません」

彼は1990年、チャイコフスキー国際コンクールで優勝したことを機に頭角を現した。ピアノ分野の最高権威誌と言われている英「インターナショナル・ピアノ」の「2007のインターナショナルピアノアワード」を受賞するなど、現在も世界のクラシック舞台で旺盛な活動を披露している。

氏は昨年、韓国の国内ファンと会う予定だったが、健康上の問題で独奏会をキャンセルした。 「健康状態はますます良くなっており、再びコンサートがキャンセルされることがないように願います。韓国のファンの方々には本当に申し訳ない気持ちです」

身長が190センチを超える彼は、強い力で演奏する怪力の持ち主としてよく知られている。長い時間演奏をしても疲れない体力を誇る彼は、優れたテクニックの演奏者でもある。

「強い力は、私の強みですね。年を取れば自然に変わると思いますが、70歳を越えても、今のような怪力で演奏できることを願います。ただ、ヒグマ、ライオンなどの異名はあまり好きではありません。ライオンとクマは非常に危険なのに、私はそうではないんですよ。ハハハ」

彼は代表的親韓派奏者としてよく知られている。妻が韓国系ロシア人だ。「妻は子供たちに、ハングルを教え、韓国に関することを聞かせます。妻は、韓国文化について知らせることがとても好きです」

今回の公演で、彼は感性的側面を見せることができるショパンの4つの即興曲とバラードなどをはじめ、イタリア・バロックの真髄を込めたスカルラッティの5つのピアノソナタ、テクニックが堪能できるストラヴィンスキーのペトルーシュカを演奏する予定だ。入場料は5万〜11万ウォン。お問い合わせは02-541-3173まで。



金東昱 creating@donga.com