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ホセ・カレーラス「引退しても歌い続ける」

ホセ・カレーラス「引退しても歌い続ける」

Posted March. 03, 2017 08:26,   

Updated March. 03, 2017 08:26

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「セブンティー(seventy・70歳)ですって?私はセブンティーン(seventeen・17歳)です。ハハ」

世界的テノール「ホセ・カレーラス」(写真)は2日、ソウル鍾路区(チョンノグ)にあるフォーシーズンズホテルで行われた記者懇談会の間中、ユーモアを発した。懇談会中に携帯電話のベルが鳴ると、「女性からの電話ですか?男性からの電話ですか?」と、白けた雰囲気を変えるほどだった。会場にかかっている「最後のワールドツアー」というフレーズが似合わないほど、彼は高齢にも拘わらず、ずっと力のある声で話した。

4日午後8時、ソウル芸術の殿堂のコンサートホールで公演を行う氏は、今回が3年ぶりの韓国訪問だ。2014年の当時、二回の公演が予定されていたが、二日目は風邪をひいて公演をキャンセルした。彼は、「あの時のことを思うと、今も残念でならない。今まで体調を崩して公演をキャンセルしたのは3、4回に過ぎない。再び韓国で公演できる機会を得て感謝している」と語った。

カレーラスは、昨年初頭から世界を周りながら47年の音楽人生を整理するワールドツアーを行っている。最後とはいえ、引退を意味するものではない。氏は、「友人であるプラシド・ドミンゴは『神が私に歌えるだけの声を残してくれる限り歌いたい』と語ったが、私も正しい言葉だと思っている」と言い、「いつの日か引退する時が来るだろう。しかし、引退が二度と舞台に立たないことを意味するものではない。白血病患者らのためのチャリティーコンサートは引き続き行いたい」と明らかにした。

1987年に白血病と診断され、苦しい闘病生活を経験した氏は、奇跡的に完治判定を受け、1年ぶりに復帰舞台を飾った。以来、自分と同じ病気で苦しむ人たちをを助けるために、「ホセ・カレーラス白血病財団」を立ち上げた。彼は財団のため、年20回以上の慈善公演を行っている。

1976年、初めて韓国を訪問した彼は、今回の公演で、様々なスタイルの曲を集めて舞台に上がる予定だ。彼は、「どの曲一つも外すことができないほど、私には歴史的に重要で、思い出の込められた曲といえる。特に、スペイン・カタルーニャ出身の私が、グリーグの『君を愛している』を母国語で歌うことができ、なおさら意味深い」と明らかにした。

とりわけ氏は、サッカーと深い関わりを持っている。1990年のローマワールドカップサッカー大会の決勝戦前夜祭で、ルチアーノ・パヴァロッティ、ドミンゴと一緒に「3大テノール」で歌って、世界的な人気を手にした。彼は、サッカースター「リオネル・メッシ」の所属しているFCバルセロナの熱心なファンでもある。彼は、「FCバルセロナを応援することは、自分のアイデンティティと言語を支持するのと同じだ。私には極めて大きな意味を持つスポーツ団体だ」と語った。

懇談会を終えた後、彼は、記者に近付いてきて一言語りながら微笑んだ。「FCバルセロナこそ世界最高です」。



金東昱 creating@donga.com