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「クラシックにアコーディオンだなんて、そんな偏見を取り除きます」

「クラシックにアコーディオンだなんて、そんな偏見を取り除きます」

Posted February. 23, 2017 08:55,   

Updated February. 23, 2017 08:58

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「韓国でも、クラシックアコーディオンの奏者はなかなかいません。国内には、クラシックアコーディオンの正規教育課程すらありません。ポップソングや演歌の奏者ではないかと、よく聞かれたりしています」

チョン・ユジョン氏(26)は現在、海外で活動する韓国唯一のクラシックアコーディオン奏者だ。歴史が100年弱のアコーディオンの特性のせいで、数々の先入観や偏見を乗り越えてきた彼女は23日、ソウル鍾路区(チョンノグ)にある錦湖(クムホ)アートホールで、クラシックアコーディオンの独奏会を開く。

彼女の音楽人生は、「シチュエーションコメディ」のようだ。20日、ソウル鍾路区(チョンノグ)にあるムンホアートホールで会った彼女は、アコーディオンを学ぶきっかけから語り始めた。「中3の時、ヨーデルクラブの活動をしていた父から、アコーディオンの奏者がいないから、ピアノをやった経験のある私に演奏してもらいたいと言われました。私がアコーディオンをすぐに演奏するのを見て、父からロシアのほうで本格的に学んで見るように提案されました」

高校1年生のとき、ロシアで1年ぐらい勉強しようと思っていた彼女は、最初の授業で考えが変わった。「ロシアで有名なアコーディオン奏者の演奏を見ましたが、幼な心に、『私ならあの人よりもっとうまくできるはずだ」という気がしました」

彼女はアコーディオンに人生をかけることにした。5年間の計画表を立てて両親に見せた。初年度のロシア国内コンクールでの入賞から、独奏会開催や国際コンクールでの入賞、国際コンクール首位、オーケストラとの共演という目標を立てた。「一緒に勉強していた姉たちが私の計画表を見て、『コンクールへの出場すら難しいだろう』と言いましたね。一日に16時間、練習に打ち込みました」

彼女はその後、11ヶ月ぶりにランチャーノ国際コンクール2位についた。翌年に独奏会を開き、2010年はクラバコンクールで2011年はバルティドネコンクールで相次いで優勝した。2011年はオーケストラとの共演もした。「4年間ですべての目標を達成しました。共演のとき、ロシアの教授の目にとまって、グネシン国立音楽大学への編入もしました」

2014年に卒業後、大学院に進学したかったが、家庭の都合上、帰国しなければならなかった。「私の事情を聞いたとある教授は、自分がはめていた指輪を外してくれました。幸いなことに、学科長や教授の方々の推薦で、全額奨学金を受けることになりました。私も観光ガイドの仕事と通訳の仕事を並行しました」

右側に45本の鍵盤、左側に120個のボタンが付いているアコーディオンは、重さだけでも15〜18キロもある。価格も4000万〜8000万ウォンもする。「10年前、アコーディオンを背中に担いで歩いていて転んだんですが、楽器を守らなければならないという思いから、お尻から先に倒れたんです。そのとき、尾骨をひどく痛めしまって、今も腰や腕が良くありません」

彼女は、「今後、国内でクラシックアコーディオンの先入観を破る役割を果たしたい」と話した。全席3万ウォン。お問い合わせは02-6303-1977まで。



金東昱 creating@donga.com