Go to contents

英国立劇場の感動をそのまま、本場で撮影した「ジェーン・エア」公演を国立劇場で上映

英国立劇場の感動をそのまま、本場で撮影した「ジェーン・エア」公演を国立劇場で上映

Posted February. 22, 2017 07:40,   

Updated February. 22, 2017 08:29

한국어
木製の階段と壇上、はしごで構成された簡潔な舞台は、ショーンフィールドの邸宅、ローウッド慈善学校、森の道などへと絶えず変化する。四角のフレームと灯りを手にした役者たちは、大きく開かれた窓や薄暗い大邸宅を瞬時に表現する。ジェーン・エアが叔母に虐待され、慈善学校に通いながらショーンフィールドの屋敷で、ロチェスターと恋に落ちる、そのすべての過程が広大な空間で繰り広げられるような気がする。

19日、ソウル中区奨忠洞(チュング・チャンチュンドン)にある国立劇場ヘオルム劇場で、スクリーンで観客らに会った英国立劇場(NT)の「ジェーン・エア」は、俳優たちの繊細な演技と想像力を存分に刺激する演出とが結合して、一本の叙事詩を眩しく描き出した。英国立劇場で話題となった演劇を撮影して、各国の公演会場や映画館で上映するNT Live(National Theatre Live)プログラムだった。

映画「ミスター・ホームズ」、「パディントン」に出演したマデリーン・ウォーロールはジェーン・エア役を演じて、しっかりした演技の真髄を見せる。生まれたばかりの赤ちゃんの泣き声を出すことを皮切りに、自尊心の強い少女、忍耐と温かい心で子供を教える家庭教師、身分の違いにも気後れせず愛を表現する力強い女性を魅力的に描き出す。複数の役割を滑らかにこなす俳優たちの多彩な演技は、見る楽しさを倍加させる。途中に何度も登場して、ジェーンの心情や状況を歌う俳優の清らかな音色は、胸の深いところに入り込む。

舞台の上に陣取っているピアノ、ドラム、ベースのジャズ演奏は、劇の流れと絶妙に調和をなして、なおさらはまってしまう。インターミッションを除いて、3時間10分に及ぶ公演時間が、あっという間に過ぎてしまう。魔法のような時間だった。とうの昔に読んだ「ジェーン・エア」を再びめくりたくなった。上映日は24、25日、入場料は1万5000ウォン。お問い合わせは02-2280-4114まで。



孫曉林 aryssong@donga.com