国立文化財研究所は、「慶南晋州市(キョンナム・ジンジュシ)にある一戸建て住宅の工事現場で、中生代白亜紀に生息した哺乳類の『飛び歩きの足跡化石』を発見した」と、21日明らかにした。化石が見つかったのは、天然記念物第534号に指定された晋州虎灘洞(ホタンドン)の翼竜、恐竜の足跡化石産地から200メートルほど離れている。
研究所によると、今回発見された足跡化石は9組の後足の跡で構成されており、すべて飛び歩きの形をしている。今まで、飛び歩きの形をした哺乳類の足跡化石は、中生代ジュラ紀のアメギニクヌス(Ameghinichnus)化石と新生代のムサルティぺス(Musaltipes)化石だけが確認された。
化石が発見された地層は、約1億1000万年前と推定される中生代白亜紀のジンジュ層。これを受け、化石名(学名)は、韓国ジンジュ層で発見された足跡化石という意味の「コリアサルティぺスジンジュエンシス(Koreasaltipes Jijuensis)」と命名された。コリアサルティぺス化石は、これまで確認されたアメギニクヌスやムサルティぺス化石と、足指の形や角度において大差を見せている。
足跡9組の長さは合計32.1センチで、足跡一個の長さは、平均1センチに過ぎない。研究所は、平均の歩幅(4.1センチ)などを考慮すると、この動物の身長は約10センチに過ぎなかったと見ている。似たような体格で後ろ足の長い、現在のカンガルーネズミに似ていたものと推定される。
金相雲 sukim@donga.com