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遺作となった論文、 故愼重勳教授に捧ぐ

Posted February. 16, 2017 08:29,   

Updated February. 16, 2017 09:35

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韓国国内半導体ナノ光学研究を先導してきた故愼重勳(シン・ジュンフン)KAISTナノ科学技術大学院教授が最後に参加した研究論文が、「アドバンスト・マテリアルズ」の7日付のオンライン版に発表された。

論文は、色素がなくても、すべての色を発現できる「虹の微細粒子」を開発したという内容だ。次世代ディスプレイのコア素材として注目される。KAIST生命化学工学科の博士課程に在籍しているイ・スンヨル氏と同じ科のキム・シンヒョン教授が、それぞれ第1著者と交信著者を担当した。故愼教授と忠南(チュンナム)大学新素材工学科のチョン・ジョンユル教授が共同著者として参加した。

キム教授は15日、「今回の研究成果を愼教授に捧げたい」と話した。

愼教授は、共同研究を終えて論文を作成していた昨年9月、予期せぬ交通事故でこの世を去った。キム教授は、「愼教授から週末に草案を検討すると言われたが、回答をもらえないまま亡くなった」と残念がった

愼教授は、米ハーバード大学物理学科を卒業後、カリフォルニア工科大学で修士・博士統合課程を卒業した。27歳だった1996年、当時としては最年少でKAISTの教授に任用された。ブロードバンド通信のコア技術を開発して、「第8回韓国科学技術翰林院若い(若年)科学者賞」を受賞した。2006年には大統領表彰も受けた。2012年、国際学術誌「ネイチャー」には、生体模倣反射型ディスプレイのオリジナル技術を発表した。

虹の微細粒子とは、光の性質だけを利用して、様々な色を出す光の結晶だ。クジャクの羽が、微細構造の形態によって光が反射され、様々な色に輝くのと似たような原理だ。外部の光を光源として使うため、消費電力が極めて低いのに鮮明なディスプレイを作ることができる。



송경은 ソン・ギョンウン記者 kyungeun@donga.com