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海外の韓国戦争参戦者を訪ねて、合奏団「アムール」が恩返しの音楽会

海外の韓国戦争参戦者を訪ねて、合奏団「アムール」が恩返しの音楽会

Posted August. 17, 2016 07:13,   

Updated August. 17, 2016 08:16

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先月13日、フィリピン・マニラの韓国戦争参戦記念館。白髪のフィリピン男性たちが一人、二人と集まってきた。今年で85~95歳である韓国戦争参戦勇士たちだった。彼らの家族まで100人余りが観客席を埋め尽くした。フィリピンは韓国戦争当時、延べ420人を韓国に派兵した。

60数年前に韓国のために命を懸けた彼らの前で、韓国人合奏団18人が、サクソフォンを演奏した。フィリピン国家や愛国歌の演奏で始まり、1時間半も続いた公演は、大きな拍手を受けながら終わった。白髪の勇士たちは、「我々を忘れずに訪ねてきてくれてありがとう」と謝意を表した。

慰問公演を主導した人は、合奏団「アムール(Amour)」の団長であるコン・ユンパル氏(62)。コン氏は1976年、海軍副士官に任官後、30数年間軍楽隊生活を送り、2009年に准尉で除隊した。海軍3艦隊司令部及び海軍教育司令部軍楽隊長を経たベテランサクソフォン奏者である彼は、除隊を1年後に控えていた2008年、各軍の予備役などで構成された「アムール」を立ち上げた。

合奏団の目的は、団員たちが自費で参加する無料音楽公演で、愛国精神を高めること。国内外参戦勇士や僻地の将兵、国を守る途中に散華した戦死者たちの家族に元気を与えることも、創立の目的だった。アムールは、第2延坪(ヨンピョン)海戦戦死者の追悼音楽会、独島(トクド)愛国演奏会、老人ホームへの慰問演奏会など210回に達しるチャリティーコンサートを行ってきた。

フィリピン公演もそんな活動の一つだった。コン氏は16日、東亜(トンア)日報との電話インタビューで、「今の我々をいさせてくれたあの方々に、プレゼントを贈りたかった」と話した。フィリピン参戦勇士慰問公演は、一日間の喫茶店営業で後援金を集め、団員1人当たり150万ウォンずつを拠出する「気前のよい決定」のおかげで、2年ぶりに実現した。公演後は、参戦勇士たちに昼食をもてなし、「韓国戦に参戦してくれてありがとう」という文句が刻まれた万年筆もプレゼントした。

コン氏は世界いたるところにある参戦勇士たちを訪ねる民間報勲外交官の役割を果たす予定だ。コン氏は、「軍楽隊生活をしながら磨いてきた音楽的才能を、生涯、社会に還元しながら生きるのが、品位ある人生だと思った」と言い、「愛国精神を悟らせ、元気を与えられるところなら、どこにでも走って行って演奏したい」と話した。



손효주기자 ソン・ヒョジュ記者 hjson@donga.com