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フォルテピアノをご存知ですか?

Posted March. 12, 2019 08:28,   

Updated March. 12, 2019 08:28

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8日夕方、ソウル瑞草区南部(ソチョグ・ナンブ)ターミナル駅付近のカフェ。音楽ファン30人余りがピアノのように見えるアンティークな楽器の周りに集まって座った。調整を終えた楽器で、簡単な音階が演奏され始めると、これを見守っていた人々の目がキラキラと輝いた。よく聞くピアノの音のようでありながら、どこか素朴に聞こえるこの楽器は、昔のピアノである「フォルテピアノ」だった。

この日の行事は、旧鍵盤楽器の輸入とレンタル企業トミーハープシコードが主催したフォルテピアノの実演会。モーツァルト時代の有名なピアノ制作者ヨハン・アンドレアス・シュタイン(1728~1792)の楽器を複製した1985年産フォルテピアノが主人公だった。モーツァルトは父親に送った手紙の中で、「シュタインの楽器は、どの鍵盤を打っても音が等しい」と激賞した。

実演会では、トミーハープシコードのク・ミンス代表が、フォルテピアノとシュタイン楽器の特徴を説明した後、ピアニストのイ・ウンジがハイドンとモーツァルト、ディアベリなどのピアノ作品を演奏した。さらにバロック・ヴァイオリニスト・キム・ジヨンとのモーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ27番の共演が続いた。

演奏終了後、参加者たちは交互に楽器を演奏してみたり観察したりしながら、現代ピアノとの違いを吟味した。膝でペダル操作をするなどの特徴も目を引いた。参加者たちは、インターネット・クラシック・カフェ「シューマンとクララ」の運営者であるチョン・サンホン氏が持ってきたフォルテピアノの図録を調べながら、時代別楽器の特徴についての会話に夢中になる場面もあった。

フォルテピアノは1700年頃、イタリアの楽器職人クリストフォリがピアノを発明後、概ね19世紀初頭のベートーベン時代までのピアノを意味する。チョン氏は、「音が長く続く現代ピアノと違って、特にシュタイン楽器のようなウィーン(Wien)式フォルテピアノは、音が鮮明に立ってすぐに消えるので、音符間の間隔を様々なニュアンスで繊細に表現することに有利だ」と語った。

モーツァルトやベートーベンなどのピアノ音楽をフォルテピアノで演奏したアルバムが紹介され、これらの楽器の音は、韓国国内の音楽ファンたちにも不慣れではなくなった。しかし、韓国内舞台にフォルテピアノが登場することはまだ多くない。ク代表は、「ピアノの祖先であるハープシコードが韓国内に数百台普及したのに比べ、初期のピアノであるフォルテピアノはまだ10数台に過ぎない。演奏会場や団体が保有しているものはなく、すべてが個人所蔵と言える」と伝えた。

チョン氏は、「昔の楽器の音を知れば、その時代に活動した作曲家の狙いをより正確に知ることができる。音楽ファンたちがフォルテピアノに興味を持てば、古典時代の鍵盤音楽を新たに理解するために役立つだろう」と語った。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com