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北朝鮮の世襲政治はどうして可能だったのか

北朝鮮の世襲政治はどうして可能だったのか

Posted March. 09, 2019 08:27,   

Updated March. 09, 2019 08:27

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「どうやって北朝鮮の人間として生きることができるだろうか」

本のテーマはこの一行に集約される。北朝鮮の世襲政治を興味津々に掘り起こした。著者はフランジ人だが、韓国史に関する知識と洞察力が深い。部外者の視線で覗いた内視鏡こそ、この本の強みだ。

檀君(タングン)神話から辿る。高句麗(コグリョ)、高麗(コリョ)、朝鮮(チョソン)、日本帝国主義による強占期へのつながる道のりで、韓国人が持つようになった特殊な信念や恐怖感の起源と流れを追う。不可能に見える北朝鮮の「赤い王朝」神話はどうして可能だったのか推論する。白頭(ペクトゥ)血統の偶像化と自発的な服従の背景のことだ。

韓国現代史の重要場面を詳しく検証しながらも、古今東西の数々の宗教、政治、文化を登場させる。パプア部族の埋葬慣習からPSYの「江南スタイル」まで。読み応えがある。挑発的で面白い。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com